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(Aside)
「………よしっ、！ごめん！変な空気にしちゃった！」
何を私は言っているんだ
泣いて、気を使わせて、変なことを言ってしまった
この空気を変えようと、勢いよく立ち上がった。
そのまま２３歩、歩いて振り返る。
心からの感謝を、安心させるように、
ちゃんと二人に届くように、
とびきりの笑顔に込めて。
「ありがと！2人とも！結構すっきりした！」
めめも、渡辺くんも、私の言葉に目を細めて微笑んでくれた。
目黒「良かった、いつものAだ」
渡辺「…俺、何もしてないよ」
「いーやっ、だいぶ助かったの！」
本当に、助かったの。
2人に手を握ってくれて、
私の顔を見ないでくれて、
ひとりじゃない。、、、、泣いてもいいって。
満足そうに笑うめめと、きょとん顔の渡辺くん
「にひひw」
2人の顔を見比べて、笑いがこぼれる。
目黒「………！、、なぁに？それ、ほんと、ずるいなぁ」
渡辺「………ほんと、大人っぽいし子供っぽいね」
2人の言葉は聞こえなかった。
「あーもうこんな時間、渡辺くんごめんね、こんな巻き込んじゃって」
渡辺「んーん、役に立ったなら良かったよ」
目黒「じゃ、帰るか」
ふたりが立ち上がり、ゆっくりと歩き出す。
私は立ち止まって、ゆっくり歩く2人の背中を眺める
渡辺「げっ！黒田からめっちゃ電話来てる」
目黒「あー、忘れてた。もういいよ、無視しよ」
疲れたようにも見える、2人の少しだけまるまった背中に
どうしようもなく愛おしさを感じて。
思わず二人の間に腕を組むように割り込む
渡辺「わっ、！どした」
目黒「おわっ、、！機嫌いい？」
「ふふふっ、ほんと、ありがとーねー、」
3人で並んでゆっくり歩く。
「美咲とも仲直りしないとだ」
目黒「夏休み明け気まずいのだけはやめてねー」
渡辺「あー、、宿題終わってねー、、。」
私たちの上には、
誰かが綺麗と呟く、
星いっぱいの空が広がっていた。
こうして、私たちの高一の夏は、終わりを告げた。
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作者名：ふく | 作成日時：2024年1月12日 0時
