空に好きを綴るあなたへ【青×黒】 (ページ45)

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(渡辺side)

渡辺「……」

「あ、ちょっと動かないでねぇ、、はいっ！！」

目黒「ったぁ！もうちょっと優しくやってよ！」

「良かったねぇ、私が消毒液と絆創膏を持ってる女子力高めJKで。」

あのまま、
気まずい雰囲気になるかと思ったらそうでもなく

至って普通に会話をしている2人。

殴られて、砂利に倒れて、所々に怪我をしてしまった俺らをAちゃんが手当している。

渡辺「てか、Aちゃん足早くない？全然追いつかなかったんだけど！」

目黒「なんで運動音痴のくせに足速いのさ」

「え？私9秒台から抜け出したことないよ？」

ふたりでえ？と声が漏れる。

「いやぁ、火事場の馬鹿力ってやつ？無我夢中で走ってたらこうなった」

こういう時、女は強いからね、とどや顔を見せてくるAちゃんに、ふはっ、と笑いがこぼれた。

渡辺「男の股間も本気でけるし、マジでビビったわ」

目黒「いやぁ〜あれは痛いよ、可哀想に、、」

「痛みを知らないからこそできる行為だよねぇ」

俺の足に絆創膏を貼りながら話すAちゃんへのドキドキを隠すように会話を続ける。

良かった。Aちゃんも、ちゃんと笑えてる。