空に好きを綴るあなたへ【青×黒】 (ページ28)

今日:3 hit、昨日:54 hit、合計:34,271 hit

28 ページ28

(渡辺side)

本当にたまたまだった。

ひっさしぶりに部活がオフで、

家でゴロゴロすんのももったいないからとショッピングモールに出かけた。

そしたらたまたま、本当にたまたま、

渡辺「あれ、Aちゃん？」

1人で買い物してるAちゃんに出会った。

そっから咄嗟の思いつきで誕プレ選びに付き合ってもらうことにした

「え！もう決まりじゃん行こいこ」

ちょっとテンションが上がったAちゃんは俺の腕の服を引っ張って歩いていく。

多分無意識なんだろうけど、、、

Aちゃんに引っ張られて少し後ろを歩いているから気づいてないだろうけど、
だいぶ顔は赤かったと思う

それと同時に、目黒にも当たり前のようにこれをやっているのかと思うと

少しだけ複雑な気持ちになった。

その後もCDをながめながら目を輝かせるAちゃんを誕プレを選ぶフリして盗み見たり、

渡辺「お待たせー」

「おかえりー」

はたから見たらカップルみたいに見えるんじゃないか、
なんてこっそりにやにやしたりして。

その後は2人で妹が好きそうなチョコを選んだりした。

「うわぁ〜、、レジ結構並んでるねー、私これ並んでるから、渡辺くんその間にほかの店見てていいよ」

渡辺「んー、まぁ俺が並んでも邪魔になるだけか。分かった。近くで見てるわ、」

「あーい」

といってもこれといって特に見たいものはなく、、
周りにある店をぶらぶらと見回る

アクセサリーショップの商品をぼんやりとみていると、

……あ、このネックレス、、

Aちゃん似合いそう

目に入ったのはポップに“温度によって色が変わる！？“
と書かれていたネックレス。

掲げた時に彩られた赤紫が、

あの時の空を取り込んだようで、、

彼女に渡したかったけど、
とても高校生の俺が買える値段ではなくて
仕方なく諦めた。

そろそろ会計終わったかな、と携帯を取りだして気づく、

連絡先、、知らないわ。