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(渡辺side)
それからまた空を眺めるAちゃんは、今度は機嫌よく鼻歌を歌う。
その音はとても繊細で。透明で。
ひとつの音も取りこぼしたくなくて目を瞑る。
静かな教室にAちゃんのはなうただけが響き渡って、
2人だけの空間を示しているようだった。
しばらくして音が消えて、再び目を開くと
Aちゃんがこちらを向いていた。
その瞳はどこか憂いを帯びていて、
少しだけ、空の色を取り込んでいた。
「あのさ、」
渡辺「ん？」
「めめと、仲良くしてやってね。」
渡辺「…え？」
「めめが1人にならないように、見てやって。
それで、、、」
“めめが悲しむようなことがあったら、私許さないから“
そう口にしたAちゃんは
言ってる内容も、口調も強かったけど
どこか、脆く、儚くみえた
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作者名：ふく | 作成日時：2024年1月12日 0時
