空に好きを綴るあなたへ【青×黒】 (ページ11)

今日:30 hit、昨日:19 hit、合計:34,244 hit

11 ページ11

(Aside)

とは言っても私、言わずと知れた極度の運動音痴。

球技はてんでダメなのでやるとしたら文化部に絞られる。

最初に生物部や物理部など教科系をさささっと見て回った後、

華道部や美術部に向かう。

美咲「さっき生物の顧問が説明してた内容わかった？」

「分かるわけないじゃん、適当に頷いてたら食いつかれちゃったけど。」

…教科系は安易に見学するもんじゃない。
貴重な部員をなんとか取り入れようとする顧問の熱に何分か捕まった。

今日美術部は活動してないっぽいけど、生徒や先生が描いた作品は展示されていた

美咲「…うわー綺麗だね〜」

「すごい細かく描かれてるね。」

どの絵も高校生とは思えないほどクオリティの高いものばかりで、ついつい見とれてしまった

鳥や、花や、夜景など綺麗なものばかりが並んでいる中、、

「……すごい綺麗。」

先生の作品として一際大きい画材に描かれた空の絵に
引き込まれたように夢中になった

「…私、美術部入ろっかな。」

美咲「え！いいじゃん！Aなんか美術部ぽいし！」

なんか、適当なこと言われてるような気がしたけど、
美術部の顧問に先程渡された部活の説明書きには週に2、3回のゆるい部活だって書いてあったし、
ほぼほぼ確定という所まで行った。

美咲「あ！じゃあさ！この後校庭よる？めめくん見てこーよ」

「お、いーね」

そのまま校庭に向かってた私たちはサッカー部の中に目目を探した

「あ、あれめめだ」

美咲「え？どれ？」

「いまボール触ってる子」

美咲「え！？あれめめくん！？めっちゃイケメンじゃん！…いつも前髪で分からなかったわ、、」

ほぇーあれは損してるわ、なんてこぼす美咲にくすりと笑いがこぼれる。

長い前髪を鬱陶しそうにしながらボールを扱うめめは私たちにまだ気づいてないようで、、

「おーーーい！！！！めぇめぇええええ！」

美咲「え、マジで？」

両手を全力で振ってアピールをする

さすがに気がついたのか
めめもブンブンと笑顔でこちらに手を振っているのが見えた

それに嬉しくなって私も振り返す

なんか他の人からめっちゃ見られてる気がするけど、
気にしたら負けだ。

あれ、今更だけどこれ大声出していいやつだった？
もしかして部活中って迷惑？

とりあえず教室で待ってると伝えてその場を立ち去る

美咲「…ほんとにあんたら付き合ってないんだよね？」