空に好きを綴るあなたへ【青×黒】 (ページ2)

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(渡辺side)

女子「ねぇねぇ翔太くん？だよね？どこ住みー？」

渡辺「ん？割とこっから近いよ」

女子「えー！じゃあいつか仲良くなったら家遊びに行かせてよ！」

渡辺「ははっ、いいよ」

グイグイくる女子に笑顔で対応する。

このクラスには社交的なやつが多いみたいで色んなやつが話しかけて来るのをそれっぽく返していく

高校生活のスタートは割と順調。

男子「…なぁ、あいつずっとあんな感じじゃね？」

ひとりが指さす方向を見ると机に突っ伏して微動だにしない目黒がいた

あいつは結局入学式後の担任の話やなんやかんやの時にずっと寝ていて、自己紹介の時も、

目黒「…えー、目黒です。お願いします。」

だけ言ってまたすぐ顔を伏せてしまった。

もうこの時点で相当ヤバいやつだけど、
一応何かあった時のために話しかけとくか。

渡辺「なぁ、めぐ、」

「めめぇー！一緒帰ろー！」

急に他クラス女子がうちのクラスに入ってきた。

こんなヤバそうなやつに堂々と近寄る女子に注目が集まる

「ねーめめってば！寝てんの？友達は？作ってないの？」

目黒「…んー、ちょっとだけ静かにして、A」

目黒のことを“めめ“と呼ぶ彼女の顔を見て、

俺の体は動けなくなった。

かわりに、身体に熱が集まる。

頬が、耳が熱い。

一瞬にして、過去の記憶が蘇る。

目黒の肩を揺らしながら、俺らの方を一切見ず、

髪の毛を風にたなびかせる彼女は、、

…………俺の、、初恋の人。