”家族を探すために”【MHA×ワンピース】 (ページ7)

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「爆豪くん場外！よって夜白くんの勝ち！！」

『以上で全ての競技が終了！！今年度の雄英体育祭一年優勝は夜白！！！…………っつーかよ、轟もチートだと思ってたけど夜白の方がもっとチートじゃねぇの？お前のクラスマジでなんなん？やべぇだろあいつ』
『マイク切り忘れてんぞ』

◇ ◆ ◇ ◆ ◇

表彰の時間。
どうやら爆豪君、壁に叩きつけた時にその衝撃で気絶していたらしい。最後の質問への答えはただの独り言だったという訳だ。気づいた時ちょっと恥ずかしかった。

そしてその本人は１位になれなかったのが本当に悔しかったのか大暴れしたので現在厳重な拘束の元表彰台に立っている。立っているというか立たされているというか。
とりあえず目を直角に吊り上げてすごい勢いで自分を睨んでンゴンゴと何かを言っている。ちなみに口枷もつけられているので喋る事は出来ていない。出来てないけど口枷なかったら噛み付いてくるくらいは平気でしそう。

そんな状況なので爆豪君は同率３位の２人に少し距離をとられていた。

「……あれ？そういや飯田は？」
「ああ……ちょっと家の都合で早退するって…」

本当だ、飯田君居ない。まあ表彰はされないからそんなに影響はないだろうけど。

メダル授与をするのはナンバーワンヒーローであるオールマイト。
３位の人から順にメダルを渡されていく。

爆豪君はなんか……いらねぇとかなんとか言ってたけど。持たせるには拘束を外さなければいけない、外したら最後コイツは絶対に夜白千弦に襲いかかるなというのがオールマイトにも分かったらしく。
最終的にオールマイトに銀色のメダルを咥えさせられて終わってた。ちょっと可哀想だった。

「さて、夜白少年！優勝おめでとう。今まで個性使ってきてなかったんだなぁ……びっくりしてしまったよ」
「…まあ。使う機会がなかったんで使ってこなかっただけで」
「それと、聞こえたんだが……家族を探すために、雄英に入学したんだって？」

…この人どんな聴力してんだろう。

「……家族と生き別れたから……目立てば見つけてくれるかなって」
「そうか…！ならあそこのカメラに一言言うといい！全国放送だ、きっと見つけてくれる」
「…え、いいの」
「もちろん！！ほらカメラさん、夜白少年にズーム……はもうしてるか」

コメントか。
まさか一言言えるとは思ってなかったなァ…。

　

『………………オヤジ、みんな。

私はここに居ます』