”家族を探すために”【MHA×ワンピース】 (ページ49)

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《この度、我々の不備からヒーロー科１年生２８名に被害が及んでしまった事、ヒーロー育成の場でありながら敵意への防衛を怠り社会に不安を与えた事。謹んでお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした》
《ＮＨＡです。雄英高校は今年に入って４回生徒が敵と接触していますが、今回生徒に被害が出るまで各ご家庭にはどのような説明をされていたのか、又具体的にどのような対策を行ってきたのかお聞かせ下さい》

……まるで先生達が悪者みたいな扱いだな。普通に見りゃ襲撃した自分らヴィランが悪いのにな。
なんでもっと対策しなかったんだ、の一点張りだよ。

「人間、ミスの一つや二つあるのにねェ…。ヒーローになったからには完璧でいろよ、を押し付けられるんだよ、爆豪君」
「守るという行為に対価が発生した時点でヒーローはヒーローで無くなった。これがステインのご教示！！」

爆豪君の機嫌が下がってきてるのがわかる。
ま、彼はそういう人間だからなァ……。

どれだけヒーローが理不尽を強いられるか、どれだけヒーローが大変か。そう言っても変わらないだろうな…とは、この４ヶ月くらいを見てきただけでもわかる。
爆豪君はあの性格であの態度で居ても、ヒーローが好きっていう原点がある。

「…荼毘、拘束外せ」
「は？暴れるぞこいつ」
「いいんだよ。対等に扱わなきゃな、スカウトだもの。それにこの状況で暴れて勝てるかどうか分からないような奴らじゃないだろ？雄英生」
「……トゥワイス、外せ」
「うわずるいなァ荼毘君自分でやらないんだ」
「あ？んじゃてめェが外せよ」
「遠慮しとく」

ミスターが喋ってる間に爆豪君の拘束が外される。

「ここにいる者、事情は違えど人に、ルールに、ヒーローに縛られ…苦しんだ。君ならそれを」

ＢＯＯＯＭ、と手のひらを弔の近くで爆破させる爆豪君。
弔の顔についていた青白い手が落ちた。

「黙って聞いてりゃダラッダラよぉ…！！馬鹿は要約できねぇから話が長ぇ！要は”嫌がらせしてぇから仲間になってください”だろ！？無駄だよ、俺はオールマイトが(・・・・・・・)勝つ姿に憧れた。誰が何言ってこようがそこはもう曲がらねぇ！！」
「……ほら言ったでしょ、爆豪君は多分断るよって」

一瞬静かになったのを堺に、さっきよりテレビの音声が耳に入ってくる気がする。

謝罪会見。相変わらずヒーローが詰め寄られている。
結果が全てなんだよなァこの世界。相澤先生も可哀想に。