”家族を探すために”【MHA×ワンピース】 (ページ46)

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月歩でコウタ君を守ろうと下に降りる…が、そもそもあんま高さもなかったので先に落ちていったダルマの方が先に地面に降りる事になってしまう。守れるか守れないか、ギリギリのところだ。
緑谷君がダルマとコウタ君の間に入ろうとしてるけど……崖の下の方に殴り飛ばすルートだ、緑谷君の能力じゃここに戻ってくるまでにかなりの時間がかかる。

「…んの…！！」
「っ千弦く―――」

ギリギリのところで緑谷君を突き飛ばす。代わりに自分が殴り飛ばされた。洞窟のある壁の方じゃないから、崖の上から殴られた衝撃も加えられて一気に森へ落ちる。

殴り飛ばされたところは武装色でカバーしたからそこまでの怪我は負ってないが、いかんせん態勢が悪すぎる。”月歩”で空を蹴るにしても逆に勢いをプラスしてしまう。

しょうがないから自分の周りにタイルで作った結界を三重くらい形成する。
地面に激突、そのまま転がる。タイルの結界もあったからかあまり衝撃は無い。

　

…………………うん。

「…さてと」

脳筋で何も考えてないように見えたけど……意外と作戦分かってたんだな。アドリブもそこそこ上手いし。子供に手ェ出したからプラスマイナスで言えばむしろマイナスだけど。

緑谷君狙って崖下に殴り飛ばそうとしたのも、アレ自分が庇うって分かっててやったのかな。……いや分かってやってなかったとしたらむしろまずいんだけど。

「…なんてったって座標ピッタリ」

ついでに時間もピッタリ。

足元に黒い霧が広がる。

落ちる感覚はすぐになくなった。
薄暗い森の中から、薄暗いバーの中に景色が変わる。

「…おかえり、チヅル」
「ん、ただいま弔。それから黒霧も」