”家族を探すために”【MHA×ワンピース】 (ページ38)

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「…もういい。最後、出せる範囲だが」
「こう思わない？動かすだけならいくらでも動かせるこのタイル、遥か上空に出そうとすればどんだけ遠くにでも出せるんじゃないかって」
「…………できるのか？」
「今ね、自分のめちゃくちゃ頭上にタイルぽちっと形成したんだけど」

見えないねェ。

相澤先生に「とりあえずお前がデタラメだってのは分かった」って言われた。
デタラメって、そんな……照れる。

というか、能力の強化より見聞色の強化したいんだけどダメかな。

土を操る能力者を相澤先生に呼んでもらって、大きめの土魔獣を作ってもらった。
そのデカ土魔獣を襲うように設定された脆くて小さい土魔獣も作ってもらって。

「…何するの？」
「デカ土魔獣の防衛戦」

チビ土魔獣がデカ土魔獣に早速体当たりしようとしたのでピンポイントでそこにタイルの壁を形成。脆いチビ土魔獣は簡単に崩れた。

そういうことだ。
これを、自分と土魔獣対決の会場をひたすら離した状態でやると。そうすれば見聞色で土魔獣対決がどうなのかを見る必要がある、つまりいい感じに見聞色の強化ができる。能力も使ってるからうまいこと先生達に言い訳もできる。完璧。

「どうでしょう。正直、能力の詳細をロクに知らない先生達の強化レッスンに付き合うよりも自分で考えた強化レッスンやったほうが合理的だと思うんだけど」
「……とりあえず今日はそれでいい」
「了解」

というわけで、特訓内容は土魔獣防衛戦になった。
”剃”を適度に使いながら見聞色の索敵範囲ギリギリまで行って、そこから防衛戦を繰り広げる。
集中力がブチッとなってしまったときはクラスのみんなの様子を見ていた。結構苦戦してて……フォローしてたとしてもこいつァ１２時半きれてなかっただろうなと思った。

とはいえ着実に少しずつ進んでいることは進んでいて、三度目の集中力ブチッとのタイミングで宿までたどり着いているのが分かったので速攻帰る。

「うは、みんなボロボロじゃん」
「千弦ーー…！おまえよくもおいていったなぁあ……」
「絶対ゆるさん……ゆるさんけどつかれた…………」
「あとなんか緑谷君が気絶してるのは…やったなコウタ君？」
「…………」
「バスから荷物降ろせ。部屋に荷物を運んだら食堂にて夕食。その後入浴で就寝だ。本格的なスタートは明日からだ、さぁ早くしろ」

夕食…もうそんな時間だったか。あ、確かにそこそこ日が傾いてる。皆攻略に時間かけすぎでは？