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「っ千弦君後ろ！！」
言われなくても分かってら。
後ろに立った土魔獣を”嵐脚”で牽制、少しよろけた間に近づいて覇気を纏った一撃でワンパン。
…思ったより脆かったな。能力使えばもっと楽に倒せそう…。
…………覇気だけでいくか。能力と六式は使わない。
覇気の性能をもっと上げたいなと思ってたし、ちょうどいいな。
「ち、千弦…！」
「…うん？」
「千弦だ！！みんな、千弦についていけばいいんだ！」
「４人がかりで倒したのをグーパンだけで…！」
「………………はァ……。いや……別に構わないけど、じゃあ頑張ってついてこいよ？飛ばすから」
彼らに合わせる義理はないし。
…ああ、こんなことになるんならリュック持ってくるべきだったなァ。せっかく見聞色強化用に目隠し持ってきてたのに……。しゃーないけど。
目瞑っていけばいいもんな。
見聞色を、直径５００ｍくらいの円状に広げる。
すぐ後ろが崖だから後方に気配はない。前方…土魔獣の数増えてってんな。５００ｍ圏内だけで１００は余裕で超えそうだ。
まずは…どうやって自分らの位置を把握しているのかを確かめる必要があるな。
「ここはクラスの一員としてみんなで協力するべきではないか！？」
「…？
見聞色の範囲を広げ、負荷をかけてから一息に１０ｍほど駆け抜ける。
正面に土魔獣。上からの攻撃を足の間を滑り抜けて回避、そのまま魔獣は放置してまた駆ける。…この時点ですでについてこれている人は居なかった。
しばらく襲ってくる魔獣を避けながら地上を進んだ後に、土魔獣を足場にして跳躍。木の上で移動する。
「…うん」
一定範囲内の土が踏まれたら土魔獣は動き出すのかな。しばらく樹上移動をしていたら土魔獣は居るもののピクリとも動かないゾーンに入った。
この仕掛けは……索敵が得意な子の腕前によるな。それから足場が悪い樹上でもしっかり移動出来るかどうか。この２つだァな。
障害物が無いので後半はサクサク進み、森が途切れたところで目を開けて木の上から地面に着地する。
…思ったより時間かからなかったな？早ければ１２時前後とか言ってたけど……ああでも時計持ってないから時間分からんわ。
「あ、相澤先生じゃん何してんの？」
「…お前は一抜けしてきそうだったから待とうとした所だ。ちょうどよかったみたいだな」
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美園(プロフ) - とてもおもしろい作品ありがとうございます (12月26日 23時) (
レス) @page7 id: 69d991c9f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんちょび | 作成日時：2023年12月18日 8時
