７３ ページ24
紙と道具を入れたリュックを背負って学校へ。土曜午後でございます。
約束の時間の２０分くらい前に、つい昨日追加した連絡先から通知が来た。心操君から、グラウンドに来てくれと。
先に中入ってたのか…と一瞬思ったら、そういやあいつ相澤先生に教師頼んでたなと。
午前中相澤先生に頼んで、午後自分に教師頼んでるってことか？
…うわ、心操君の気配が相澤先生の気配とほとんど同じ所にあるんだけど。マジかよ。
「……心操君…勉強熱心にもほどがあるんじゃねェの…？」
「夜白？なぜお前が居る」
「心操君に午後の教師頼まれた。あの人今何やってんの？基本の体力作り？」
「ああ。毎日やるべき事を伝えて、とりあえず今は吐くまで走らせてる」
「思ったよりスパルタで笑う」
グラウンドぐるっとまわってこっちまで来た所で自分が居る事に気づいたらしい。
…そうか、メールが来た２０分前からずっとあいつ走ってんのか。頑張ってんなァ……。
ちなみに心操君は自分が来てから５分くらいでダウンした。吐きはしないけど吐きそうだと。まァ最初はそんなもんで十分だろう。
「…あそっか、相澤先生が心操君の体力作りも担当してくれるのか」
「ん？ああ、まあそうなるが」
「…………にっ………ずい、………た…？」
「なんだって？『何かまずいことでもあった？』だって？」
「…！！」
「いや、まずくは無いよ、なんなら僕のターンが若干楽になった。でもとりあえず君は息を整えようか」
グロッキーな心操君の回復を相澤先生と２人で待つ。
相澤先生が午後の心操君を見るのをキャンセルしたのは、どうやらオールマイトの書類提出のダメ出しをするためだったらしい。
相澤先生は午前の指導が終わったら心操君は帰ると思っていた、だが自分が来た事でその予想は外れた。生徒を２人きりにはさせにくいとのことで、オールマイトとの約束ギリギリまで居るとか。
「つまり見てるってことね。んな回りくどく言わんくてもいいでしょうに。…………さて、時間がもったいないので心操君、弁当食べながらでいいから聞いて」
「うん？」
「体育祭の行動から予想できる心操君のレーダーチャートを主観と偏見で作って来ました。コレな」
個性：２
筋力・体力：１
運動神経：１
索敵能力：１
機動力：１
判断能力：？
ちなみにマックスは５。
「判断能力は経験がものを言うからそこはカバーできん。筋力体力と運動神経は相澤先生がやってくれるんでしょ？機動力も相澤先生が使ってる布で補える」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 274人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美園(プロフ) - とてもおもしろい作品ありがとうございます (12月26日 23時) (
レス) @page7 id: 69d991c9f1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あんちょび | 作成日時：2023年12月18日 8時
