”家族を探すために”【MHA×ワンピース】 (ページ2)

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まあそんなこともありつつ。

『準決！！ヒーロー科、轟焦凍！バーサス！！ヒーロー科、夜白千弦！！』

さて問題は……炎を出してくるかどうか、だな。
出してきたら能力を使う、逆に出さなければそれまで能力は使わない。

こんな感じでいいだろう、氷だけなら割となんとかなりそうだし。

『スタアァァァアト！！』

合図の直後に凍らせようとしてきた。でかい氷塊だ、観客席の屋根の上まで届く勢いだな。
自分が立っていた位置は完全に氷に飲み込まれるのが見聞色で分かったので、地面を思い切り蹴って上空に逃げる。轟君が小指の先くらいに見えるな。

月歩で位置調整、轟君の頭上へ。
実況では氷に飲み込まれたんじゃねぇかと言われていたけど、全くもってそんなことはない。

自由落下のスピードに月歩でさらに加速、そこに縦の回転運動も加えて。

轟君の脳天にかかとを突き刺すその寸前にこっちを見られた。すんでのところで避けられる。代わりに踵落としをくらったコンクリはちょっとえぐれた。覇気は纏ってないんだけどね。

『上空から降ってきたぞ！？氷塊避けてたのか、いつの間に…！？』
『氷塊が夜白に届く直前だな。超上空に逃げてたんだろう』
『ってか踵落としの威力エグいな！！』

地を這うような氷が広げられる。このままここに居たら足から体まで凍らされるな、と思ったので横に逃げる。
そのまま氷結させようと氷が追ってくる……これステージ全部埋めるつもりか。
月歩で空に逃げて、そのまま正面から殴りに行く。氷の壁が目の前にできたので横に飛んで脇から壁の内側へ入る。

「来ると思った」

ゴッ、と目の前に氷が迫ってきた。

なるほど、氷の壁は誘導するための壁でもあったわけか。

「”嵐脚”」

右足で迫ってくる氷の上半分を切り、左足で思い切り空を蹴って一気に接近。左半身を蹴飛ばす。氷が出るのは右半身だから、右に触りさえしなけりゃ接近戦でも勝てる。
炎を、使われたら話は少し変わる…が。

「くっ…！」
「凍らせようって意図丸見え」

右で触ってこようとしたのでそれは避けて、左腕ひっつかんで場外の方へ投げ飛ばす。
リングの外に出る前に地面に足がついたらしく、そこから自身の後ろに氷の壁が作られた。投げて場外作戦失敗か。もうちょい高めに投げときゃよかったなァ。

「……個性、使わねぇのかよ」
「いや炎使ってこない君に言われたかないんだけど」