#０９ ページ10
翌日―
山内、小田切、井沢は会場の中へ、田村は会場近辺の警備。
南は資料課分室。
忍足は車の助手席で待機していた。
「…煩い。」
南『そりゃあ、同窓会ですから。久々の再開で沸き上がってるんじゃないですか？』
「…ふーん。」
山『忍足晃道を見つけた。様子を伺う。』
小『同じく八坂発見。後を付ける。』
田『会場周辺は、異常ありません。』
井『南くん、監視カメラの八坂の映像送ってくれない？』
南『分かりましたよ、人使い荒いなぁ…送りましたよ。』
井『…なんか、違和感あるんだよなぁ…なんだろ。』
「……拳銃。」
井『忍足君も、そう思う？』
「…多分ですよ。間違ってたら、すいません…」
山『いや、正解だ忍足。』
山内がそういう。
すると音声に、
八『全部っ、アンタのせいだっ！私の人生をっ、狂わせやがってっ！』
晃『お前、俺のクッキーだけに青酸カリ入れただろ？バレバレだぜ？』
八『もうそんなもの関係ない！殺してやる！』
ガチャリ、と音がした。
恐らく、八坂が拳銃を構えたのだろう。
井『はぁーい、其処までにしてくださーい。』
間抜けな声で井沢は言う。
井『知ってるんですよ、貴女がこれから起こそうとした殺人も。』
八『だから何？分かってるなら邪魔しないでよっ！』
山『学生時代に淫行され、卒業後は保健センターで働き、晃道が虐待していると知った貴女は、保育所で勤務し、忍足家を無きものにしようとした。』
八『貴方達に、何が分かるのよっ！』
「…山内さん、電話繋いでください。お願いします。」
あぁ、と山内がいい、電話に出る。
「…八坂さん。」
八『誰っ！アンタも邪魔をしようとするの！？』
「…私、アンタの人生を狂わせた奴の娘なんだけど。」
山内たちも知らないような声のトーンで話す。
「…別に貴女が、そこの人を殺したって私には関係ないです。だけど…」
忍足は声を詰まらせる。
「…感情が、生きてるだけ、人間らしくて、いいじゃないですか、貴女の心は、まだ、狂っていない。」
その声は、何かを押し潰すような声だった。
「…貴女には、帰る仲間と、子供たちがいる。ここで、そんな大切なものをなくさないで、」
八『…ぁ、あぁ…うわぁぁぁぁ！』
八坂は、声を上げて泣いた。
「…山内さん、もういいです、」
その一言を伝え、電話を切った。
忍足の頬に、冷たい何かが伝った。
「…ぁ、なに、これ…」
水？
いや、それは、涙だ。
生まれた感情は、『悲しみ』でした。
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kusune(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！更新待ってます！頑張ってください！ (2020年1月21日 6時) (
レス) id: 8029859771 (このIDを非表示/違反報告)
知沙(プロフ) - 楽しく見させてもらっています。小田切さんと女子トークしてるところとか読んで見たいです。これからも頑張ってください (2018年8月22日 21時) (レス) id: 0f537105a8 (このIDを非表示/違反報告)
知沙(プロフ) - 楽しく見させてもらっています。小田切さんと女子トークしてるところとか読んで見たいです。これからも頑張ってくださいp(^-^)q (2018年8月22日 21時) (レス) id: 0f537105a8 (このIDを非表示/違反報告)
莉南 - いつも楽しく見させてもらっています！ネタとして提案なんですけど田村さんの死で悲しみに暮れている主人公を山内くんが助ける(慰める)シーンとかどうでしょうか？ これからも頑張ってください！ (2018年8月22日 2時) (レス) id: f108a71a78 (このIDを非表示/違反報告)
衿豪(プロフ) - レイさん» コメントありがとうございます！岡崎くんとの絡みですね！時間は少々掛かりますが、頑張って書かせて頂きたいと思います！ (2018年8月15日 20時) (レス) id: c5415b57d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：衿豪 | 作成日時：2018年7月27日 17時
