【HiGH&LOW】鬼神【鬼邪高校】 (ページ5)

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episode.4 ページ5

side You

『…ねぇ関ちゃん。』
関「どうしたンすかAさん！」

『…二年の西川くるかもしれない。』
妙な胸騒ぎがする。

ただでさえよく分からない事を言われ、さらに横山を殴ったとなれば大騒ぎだろう。

関「西川…って泰清の！？」
関が慌てた様子で立ち上がる。

『うん。あっ、村山さん起こして。あと外出るから轟も呼んで。』
もし歯止めが利かなくなれば…

そう考えていると、教室のドアが乱雑に開けられた。

？「お前が八分棟の氷髙か。タイマン張れや。」

『……死ぬ覚悟でタイマン張れるならね。』

西「上等だ。やってやるよ。」

『ここじゃやりにくいから外で受けてやるよ。』

そう言って私たちは広い中庭のようなところへ出た。

『…さ、やろっか。かかってきな。』
その一言を皮切りに、西川は殴り掛かってくる。

…放火棟でもこんなレベルかぁ。
特に殴ることなく避ける。

轟「…なんで俺までくる羽目になってんの？」
村「Aちゃんが呼んで―って言うからさぁ…」

西「テメェ！避けんじゃねぇよッ！」
『避けなきゃ痛いしねぇ。』
そうやって避けていると

西「どうせお前の親は糞みてぇな死に方したんだろうよ！糞みたいなお前と一緒でよぉ！」

その一言で私は一瞬にして理性が崩壊した。

殴り掛かる拳を受け止め、西川の手をありえない方向に曲げた。

『…誰の親が、どんな死に方したって？言ってみろよ、オラ。』

下で叫ぶ西川なんて眼中になかった。

周りの野次は静まり返っていた。

『…まだ出来んだろ。立てよ。殺してやる。』

西「…ッラァ！！」

もう何も恐れない。殺せ。

本能のままに動いた。

『おら、もう終わりかよ！まだ終わってねぇぞ！』

意識を失った西川の胸倉をつかみ揺さぶる。

殴れ、殴ればまた立ち上がる。

そう思い殴り掛かろうとすると

村「もう終わりで～す、Aちゃん。」

村山さんに後ろから殴ろうとした腕を止められ、理性を戻した。

『…ごめんなさい、暴走した。』

村「だから俺とか轟ちゃん呼んでって言ったのね～。納得。」

『村山さん一人じゃ抑えきれない時あるかもしれない。』

だから、と言おうとすると

村「Aちゃんってつえぇんだな！」

強い？

いや

弱いよ。

あの現実から逃げたままなんだから。

芝「…つえぇな、アイツ。」

轟「……あぁ、鬼邪高で最も強いかもな。」

辻「………」