【今日から俺は！！】ツッパリの日常。 (ページ9)

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Another　storyー袴田の過去ページ9

今でも忘れる事なんか出来ねぇ。

中学二年の時だった。

『お前、ホントスケバン似合うな。』

「そうか？喧嘩はアンタに負けるけど。」

『は？アイス食っただけで半殺しにしてきたくせに？』

「お前が食うのが悪い。」

お互い部活は帰宅部。

何かしら危険な事があれば嫌だったからな。

『お前勉強しろよ、喧嘩ばっかもいいけどよ』

「わかってるわかってる。」

俺はあいつを施設に送った後、帰路に付いた。

喧嘩してねぇで、帰ればよかったのかもな。

「おいおい、そこのマブいお姉さん。」

『…なんですか。』

「ちょーっとだけ、俺らと遊ばねぇ？」

『…遊ぶ訳…ねぇだろっ！』

軽く一発拳を顔面に入れる。

「んのやろっ！！」

無視せず、喧嘩に持ちこんだのが間違いだった。

多分ヤクザだったんだろう。

一人倒せば続々と人が沸いてくる。

「こいつは上物だぁ！おい！連れて帰れ！」

『誰がっ！お前等に着いて行くかよっ！』

「うるせぇ！餓鬼が口利くんじゃねぇ！」

鳩尾に重い拳を入れられ、俺の意識は遠のいた。

気づけば知らない天井。

『どこだよっ！此処っ！』

足掻こうにも、拘束されちゃうまく行かねぇ。

「起きましたよ、兄貴。」

「こいつは上玉だ、ヤりがいありそうだ…」

『何するつもりだよっ！』

俺が抵抗しても、適わなかった。

「何ってなぁ…抱くんだよ。」

一瞬にして、顔の血の気が引いていく。

『おいっ！やめろっ！やめてっ！』

「やめてって言われてやめる奴はいねぇよ！」

それから俺は、名前も顔も知らない男に抱かれた。

でも、一つだけ分かったことがある。

俺を最初に抱いた「兄貴」は剛田だった。

復讐ついでに、血祭りにあげようと思ったが…

ダメみてぇだ。

俺はこの日から「女」を捨てた。

進路は軟高から開久に変えた。

男子校なんて、俺が生きることのできる空間だ。

俺はそこで開久のツートップに気に入られ、

智司と付き合って、今に至る。

これだけは、死んでも墓場に持っていく。

そう決めた。

A、お前との約束、破っちまうな。

すまねぇ。

これが、俺の過去―――――