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暴力教師VSツッパリー9 ページ15

side Katagiri

『…なぁ、(人1)。…お前は何を隠してんだ…?』

あの野郎が伸びたから、アイツらがいる保健室に向かうか。

でも、俺はあの事が引っかかる。

「…智司っ」

俺の名前を呼んだ時の怯えた目、

「…だいじょ、ぶ。へへ、ヘマしたわ。」

張り付けたような笑顔。

あの発言の裏には、何かがある。

「…ばれちゃった?ごめんね、隠してて。」

大佐和は、卑屈な顔をして口頭を切る。

「…教えてくれよ。何があったのか。」

三橋がそう言った。

「………ぜってー、嫌だっ!死んでも言わねぇっ!」

(人1)は声を荒げ、保健室を飛び出た。

『おい!待て!』

俺の静止の声も聞こえないなら、追いかけるしかねぇ。

そう思い走り出そうとしたが、

「…片桐さん、(人1)の事も、全部教えるので、待っててくれませんか?」

『…あぁ、教えてくれ。』

(人1)の事だ。死んでも口を割らねぇつもりだろう。

俺は椅子に腰を掛け、話を聞くことにした。

大佐和と三橋が話してる事は、頭の隅に置いていたが、

「…(人1)は、名前も知らない男に、襲われたの。」

一瞬、その言葉が理解できなかった。

(人1)が?知らない野郎に?襲われた?

「(人1)の家庭状況もよくなくてさ…」

(人1)が拒否した行動は、全てはここに繋がっていたのか…

「…ごめんね、暗くしちゃって。」

俺は、大佐和が話終えてすぐに校舎を走り回った。

走って最後に着いたのが、屋上。

ドアを開ければ其処に(人1)は居た。

『…(人1)』

俺は彼奴に、ゆっくり近づいた。

「…智司か、聞いたんだろ。Aから。」

『…あぁ。』

(人1)は、目を合わそうとしてくれなかった。

放っておけば、今にも消えてしまいそうな彼奴を、

俺はキツく抱きしめた。

『…大佐和から、全部聞いた。』

「…うん。」

『…ずっと、黙って隠して来たんだな。』

「……うん。」

これでもか、と言う程に腕に力を込めた。

『…気づかなくて、悪かった。』

『…今の俺は、信用出来ねぇかもしれねぇ。』

『…俺はお前を絶対傷つけねぇ。』

『絶対に支えてやる。どんな時も。』

『だから……』

『俺の所に、来い。』

「……ほんっと、馬鹿だろ。お前。」

「…んな事言わなくたって、俺はお前の隣がいいんだ。」

涙交じりの声で、話す。

『…(人1)、こっち向け。』

「…嫌だ、泣いてるから。」

『んな事気にしねぇ。』

『…泣くなら泣け、今は何も言わねえ。』

彼奴は俺の腕で泣いた。

この問題は、この日で解決した。

お泊りっ!−1→←暴力教師VSツッパリー8



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設定タグ:今日から俺は!! , 片桐智司 , 三橋貴志   
作品ジャンル:ラブコメ
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みお(プロフ) - 続きとても気になります!更新頑張ってください!応援してます! (2018年12月13日 1時) (レス) id: f97a2deb15 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:衿豪 | 作成日時:2018年12月1日 21時

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