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暴力教師VSツッパリー8 ページ14

side Mitsuhasi

『…なぁ、A。…お前は何を隠してんだ…?』

剛田が気ぃ失ったから、保健室に行こう。

でも、本当に気になっちまった。

「あんま女なめてっと…殺すぞ。」

あの台詞の裏側には絶対何かがある。

何で、あんな泣きそうな顔してたんだよ…

「…ばれちゃった?ごめんね、隠してて。」

泣きそうな、苦しそうな顔をするA。

『…教えてくれよ。何があったのか。』

何かに癪に障ることが無いように、そっと言う。

「………ぜってー、嫌だっ!死んでも言わねぇっ!」

袴田はそう叫び、保健室を出て行った。

「おい!待て!」

片桐の静止も聞かないなんて、相当の事なんだろう。

「…片桐さん、(人1)の事も、全部教えるので、待っててくれませんか?」

「…あぁ、教えてくれ。」

俺達は、椅子に腰を掛けた。

「…ずっと黙ってて、ごめんね。私の両親さ…」

「殺されたんだ…目の前で。」

俺は、その言葉を理解するのに少し時間がかかった。

『…はっ…?なん、でだよ…?』

「…分からないよ、そんなの。思い当たることが何もなかったもん…」

『…悪ィ、続けてくれ…』

「…(人1)は、名前も知らない男に、襲われたの。」

さっきから、俺の頭に響く程の単語しか出てこねぇ。

「(人1)の家庭状況もあんまり良くなくてさ…」

アイツと袴田は、何年もこの事を隠して来たのか…

そう思うと、俺の喧嘩なんて馬鹿らしくなる。

「…なんか、ごめんね。暗くしちゃって。」

話しが終われば、片桐は速攻保健室を出た。

話終わったAの顔は、まるで笑顔を張り付けた道化師のように見えた。

『A』

俺が名前を呼ぶと、顔を上げた。

今にも目の前で散ってしまいそうなアイツを

俺は優しく抱きしめた。

『…ありがとな、話してくれて。辛い思いさせて、悪かった。』

今、俺が言える、最大限の言葉だった。

「…っうん…!黙ってて、ごめんっ…!」

アイツは俺の腕の中で泣いた。

「…おい理子、お前もこっち来い。」

「三ちゃん…」

理子も泣いて目が赤かった。

「おら、泣け。今なら俺は何も言わねぇ。」

アイツらは、めっちゃ泣いてた。

…俺も泣いてた、なんて

Aには言わないけどな。

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設定タグ:今日から俺は!! , 片桐智司 , 三橋貴志   
作品ジャンル:ラブコメ
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みお(プロフ) - 続きとても気になります!更新頑張ってください!応援してます! (2018年12月13日 1時) (レス) id: f97a2deb15 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:衿豪 | 作成日時:2018年12月1日 21時

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