【今日から俺は！！】ツッパリの日常。 (ページ11)

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暴力教師VSツッパリー５ページ11

side Katagiri

「片桐さんっ…！」

女に声掛けられた、なんて思えば軟高の女だった。

「（人１）がっ…！剛田にっ…！」

『なんだと…！？場所は？』

「軟高の…中庭っ！」

『案内、してくれるか？』

「こっち！」

俺は、軟高の女と一緒に目的地まで向かった。

其処には、服まで破れきって血を流す（人１）の姿があった。

『…俺の女に何してんだ。先公。』

苛立って、俺は声を上げた。

「…智司っ」

俺はあいつの喧嘩を数多く見てきた。

負ける所も、勝ってボコボコにする所も。

でも、なんだ。あの違和感は。

俺が見たことねぇ表情で、怯えてやがった。

『…大丈夫か？』

「…だいじょ、ぶ。へへ、ヘマしたわ。」

いつものような笑顔で笑うアイツ。

だが、その笑いは乾いてるような気がした。

『…お前、大佐和の所行け。敵は取ってやる。』

「へへっ…悪ぃな。」

軟高の女が（人１）を支えてその場を離れた。

「理子、Aと袴田、連れてけ。ここは俺が遣る。」

『俺の女に手ぇ出されたからには、俺も黙っちゃいねぇ。』

あまり手を組みたくはないが…この状況だ。

「おい片桐、一時休戦だ。こいつ遣るぞ。」

『あぁ、今は目の前のこいつをぶっ殺す。

俺一人でも十分だがこの際だ、手を借りておこう。

「餓鬼が二人に増えた所でだぁ！来いっ！」

『おらぁぁぁっ！』

「くたばれっ！」

アイツらは違う場所へ移動したらしい。

やられた分はやり返す。それが俺だ。

「おい伊藤！お前もやれっ！」

「…あぁ！卑怯な野郎はぶっ飛ばしてやらぁ！」

馬鹿な奴らが加わった所で、こっちが有利になるだけだ。

とっとと潰して、（人１）の所へ行こう。

…………………なぁ、（人１）。

お前は俺に、一体何を隠してやがる…？