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第３章ー異変ー ページ3
【少年は鳥籠と称した家から出なかった。
それは自分の意思だったが、同時に不本意な事でもあった。
少年は光を求める。
自分には光に当たる資格がないと、重々分かっていながら。】
そこまで書き進めたところで私は鉛筆を机に置いた。
「(良い展開が浮かばんな…。)」
誰かに見てもらおうという気が起きないせいだと、
彼女は理解していたが、解決する気にもならなかった。
本棚にある自分が書いた本たちをぼんやりと眺める。
いくらかの時間が過ぎたとき、彼女は鼻に違和感を感じた。
「…？」
思わず骨董品に紛れた日本刀に手を伸ばす。
ヒトの匂いを感じたためだ。それも近くに。
本来見えるはずの位置から香るにも関わらず、姿が見えぬ事に不安を覚える。
「(何なんだ？)」
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作者名：空想猫 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/maycry
作成日時：2017年3月5日 2時
