TIME.86自分の領分 ページ37
今目の前にあるのは何だろう?死体?目の前にある風景に僕は頭が着いていけず悲鳴すらあげれなかった｡
｢逃げて!!｣
｢｢うわぁぁ!!｣｣
｢出流ぼさっとしてんな殺されるぞ!!｣
元太君に腕を引っ張られ必死に足を動かし追ってくる男から必死に逃げる｡もし元太君に腕を引っ張ってくれなかったら今頃あの人に捕まっていたと思う｡
｢もしもし?もしもし?江戸川君!?｣
｢コナン君に繋がらないの!?なら警察に電話して助けを呼んで何処かに隠れようよ!｣
コナン君に電話が繋がらないし助けを呼べる人も居ない､なら時間がかかるけど警察をよんで何処かに隠れる方法しか今の僕には思い浮かばない､こんなときコナン君が居てくれたらどんなに心強いんだろう｡
｢彼処に隠れるわよ!｣
｢うん!｣
逃げている道中に山小屋があったので其処に隠れる事になった､あの男の人が入れないよう扉に鍵をかける｡これで暫くは時間が稼げると思う｡
少しほっとしたのと同時に吐き気に襲われた｡
｢おうぇ…｣
｢おい出流大丈夫か?｣
｢出流君大丈夫?｣
｢だっ大丈夫…少し休んだら落ち着くから､ごめんね心配かけちゃって…｣
｢安室くんは事件に慣れていないもの､死体に慣れていない普通の人間の反応は大体こんなもんよ｣
僕以外みんなこういう事件に巻き込まれてるみたいだしなれてるのかな…悲しいけど僕は役に立ちそうにない､悔しいけど今は皆に頼るしかない…僕って情けないな｡
｢まだコナン君と電話繋がらないの?｣
｢ええ…ここはすっかり圏外みたいだし…それより私たちより先に先客が居たようだわ…｣
｢え?｣
｢バックの感じからすると多分､男女のカップルかしら…｣
僕もバックを見てみる､なんでこんな山小屋に二つのバックがあるのだろう?もしかしてあのバックの片方はさっきの女の人のなのかな?
｢どうだ光彦？｣
｢どうやら入り口はそこだけのよう…｣
ｽﾞﾙ ｢わっ｣
光彦君が突然滑って転んだから何事かと来てみた時僕はこの小屋に来てしまった事を酷く後悔することになった…
｢血が…これ斧?｣
｢まさかさっきの女の人…此処で殺されたんじゃ…｣
｢だとしたら十中八九此処にもどって来るでしょうね…
この血塗られた犯行現場に…
殺人犯が…｣
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作者名：イズミ | 作成日時：2018年9月12日 19時
