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TIME.83安室視点 ページ34

今夜アドニスから急な呼び出しがあり杯戸ホテルに指定された部屋の鍵を開けるとアドニスがソファに座り足を組んで煙草を吹かしていた。

「早かったじゃないバーボン」

「えぇ、丁度近くに居たのでね。でっ僕に用事ってなんですか?」

「来て早々それ?相変わらず顔に似合わずせっかちな男ね、物事にはそれなりの順序ってものがあるじゃない」

「僕はこう見えても忙しいのでね、早く要件を述べてくれないと困るのですよ」

用件はいったい何なんだ?まさか出流から聞いたあの話の事か?アドニスが俺を呼び出すのは滅多にない、何か重要な事なのだろうかと慎重にアドニスの言葉を一つ一つ聞き取れるよう精神を尖らせる。

「アイが先日リトルに助けられたの、貴方を呼び出したのはその礼よ」

「あぁ、貴方の娘さんですか…その事は息子から聞いてますよ。別に礼を言われるほどではないと思うのですが」

やはりその話か…事のあらましは出流から聞いた、日本人の女の子と外国人の母親…思った通りアイとアドニスの事だったか。厄介な相手に目をつけられたな…

「貴方にとっては大したことではなくても私達にとってはとっても大事な子なのよ。そのアイを救ってくれたリトルはまさに私にとっては救世主なのよ」

よくもぬけぬけと…自分のモルモットを無くしたくないだけだろ。アドニスは今組織から行方を眩ませたシェリーに代わり例の薬の研究を一任している、実験のためアイを薬の被験者にして実験しているという噂は組織の中では有名な話だ。

「リトルバーボン…あの子とても賢い子よ流石貴方の息子ね、一瞬で私の事に気がつき警戒していたもの気に入ったわ、あの子私にくれない?」

「何を馬鹿な事を言っているのですか、僕の息子を貴方方に渡す分けないでしょう」

出流をくれだと?何をふざけたことを今すぐでもこの女の頭をブチ抜いてやりたいが堪えろ、腸が煮えくり返りそうだ。

「冗談よそんな顔しないでちょうだい、まるで般若の様よ、まぁあの子も何れは此方側に着く事だし気長に待つことにするわ。
ずっと思っていたのだけれどリトルの名前リトルバーボンだとなにか味気無いからバーボネラかハイハットなんてどうかしら?私はバーボネラが良いと思うわ、そうよバーボネラが良いわ、私からあの人にそうする様連絡しとくわ」

「あの子を此方に着かせることは無いでしょう、それでは僕はこれで」

ドアを乱暴に閉め車に乗り込んだ、腸が煮えくり返りそうだ早く組織を殲滅しなければ

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設定タグ:名探偵コナン , 安室透 , 降谷零   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:イズミ | 作成日時:2018年9月12日 19時

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