TIME.66安室視点 ページ17
今日は久しぶりの休みだ、なので出流と一緒に凄そうと思ったが出流は今お菓子の付録に夢中だ。
「出流〜?」
「ちょっと待って今良いところなんだから」
…さっきからこの調子だ、俺も子供の頃こうだったのかと懐かしさを浮かべながら少し熱いコーヒーを啜りながら見守る。
「…ハズレた」
「それは仮面ヤイバーのレインボーシールだろ?」
「レアシールだけどこれじゃないの」
出流はヒーローより悪役を好む傾向があるらしく怪人を推している、他にもヤイバー以外なら怪獣の特撮ものも好きだ。特撮は凄いこだわりがあるらしく怪獣はゴメラよりゴジ◯の方が好きだ、出流曰くゴメラよりゴジ◯こそが日本の怪獣映画だとか。
「出流は本当に悪役好きだな」
「皆ヒーローしか見てないけど怪人とか怪獣はヒーローより個性あって魅力的なんだよ、ヒーローはいきなり敵に襲いかかったり団体で一人の敵に襲いかかったり相手が丸腰なのに武器使ったりするんだよ?理不尽だよね」
「…そうだね」
普段大人びている息子が年相応の姿を見せていると思ったがそうでもなかった…何故だ、何故ヒーローではなく怪人や怪獣に愛着湧いているのはアレか?昭和にやっていた赤い通り魔レッド◯ンの再放送を見てトラウマになったからか?全く赤いのはろくなことがない!
「出流は怪獣とウ◯ト◯マンどっち好きなんだ?アレは集団でも武器そんなに使ってないぞ?」
「やっぱり怪獣がいい、怪獣のほうが魅力感じるし僕怪獣が好き。光の巨人ならコス◯スとエ◯クスが好き、彼らは怪獣を無闇に殺さないしジャ◯クはヤダ」
「…そうか」
出流の怪獣達へのこだわりと愛が凄い、流石に俺も妬くぞ?最後のはアレか…ジ◯ース事件か…流石の俺も酷いと思った。というか世代10年以上違うのによく此処まで好きになったな。
「そのシールどうするんだ?見たところレアな物が多いが」
「ほしいのは怪人シールだからな…これと同じやつ何枚も在るからパパにあげる」
「…ありがとう」
正直要らないがせっかく出流が俺にくれたんだから貰っておこう。改めて見るとレアな物多い、我が息子ながら運が強いな。
数日後男の子の自転車の練習にこの仮面ヤイバーシールが活躍する事となるのは今の俺には知るよしもなかった。
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作者名:イズミ | 作成日時:2018年9月12日 19時