TIME.61 コラボ企画 ページ12
どうしようイケメンに言い寄られるというJKが羨ましがるだろう状況なんだけど素直に喜べない…さっきから悪寒がする｡
｢これから楽しみです､子供は三人くらいほしいですね｣
｢こっ子供!?｣
｢はい!僕達夫婦なんですから子供の事考えても良いじゃないですか｣
私これからどうすればいいの?出流くんはウキウキと先の事を考えてるしさっきから悪寒がするし夢なら覚めてほしい…
｢先ほどから顔色悪いですけど大丈夫ですか?｣
｢私は大丈夫だから気にしないで!｣
｢ダメですよ､妻の体調管理は夫である僕の役目ですから｣
出流くんがジリジリと私に寄ってくる､やめて私の心臓がこれ以上もたないよ｡出流くんって案外尽くすタイプの人なんだなと思うけどこれ以上尽くされたら何か怖いこと起きそうで怖い｡
ﾊﾞｧﾝ!
｢そこで何をしているお前達離れろ!!｣
｢父さん!?｣
でたぁぁぁぁ!!出流くんの最強セコムが来てしまった､安室さん普段は優しくていい人なのに出流くんの事になるとキャラ崩壊レベルで怖い人になる､終った…
｢父さんどうして此処に居るんだ!?｣
｢俺は結婚など認めない!即刻にお前を連れ戻しに来た!!｣
｢認めなくとも僕と柚葉さんは愛し合っているんだ､これは父さんにも譲らないし帰らない!!｣
修羅場だ…ものスッゴい土修羅場だ…二人とも殺気立って今にも掴み掛かりそうだ｡帰りたい…誰か私を此処から連れ出してほしい｡
｢俺に何も相談もなく直ぐ様結婚とはそんなのは無効だ!直ぐ離婚しろ!!｣
｢断る!!何故僕と柚葉さんが離婚しなければならない…僕達は運命なんだ!!これは例え父さんにも邪魔されたくないし相談しても認めないだろ!!｣
怒鳴り声が部屋中に響く､ホントこの親子はいい加減にしてほしい…
｢当たり前だ!!お前に結婚はまだ早いし柚葉さんはお前を幸せに出来ないしお前は柚葉さんを幸せには出来ない!!｣
｢そんなことない!!僕は柚葉さんをこの世界で一番幸せにする自信があるんだ!!何故そんなこと言うんだよ!!｣
｢お前はまだ七歳だろ!!｣
……………
……
｢…はっ!｣
目が覚めたら其処は私の部屋だった､周りを見渡してもあの親子は見当たらない｡
｢夢で良かった…｣
私なんであんな変な夢見たんだろう､少しあの親子に申し訳ないかな…
夢であることに私はホッと胸を撫で下ろした｡
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作者名：イズミ | 作成日時：2018年9月12日 19時
