TIME.55 ページ6
僕はまた命の危機を感じている、なのでパパに助けを求めて防犯ブザーのボタンを押しまくっている。
「慌てて父親を呼ばなくても良いじゃない、別にとって食おうとしてないのに」
「貴女が取って食わなくても僕には今にも補食しようとしている狼にしか見えないんですが」
またベルモットに捕まったのだ、現在車の中でベルモットが向かう目的地に悪寒を感じびくびくしながらパパの助けを待っている。
「なら貴方はこれから私達に食べられる子羊ってところかしら?」
「私達って事は他にも誰か居るんですか…僕はできれば貴方達と関わりを持ちたくないのですが」
「かわいい顔してつれない事言うのね、ホントそういうところはバーボンそっくり。まぁいいわ貴方は関わり持ちたくないと言ってるけどバーボンの実の息子の時点ですでに関わり持ってるもの」
「揚げ足を取らないでくださいよ、前にも言ったと思いますが僕が貴女達と関わってもなんも得にもなりませんよ?」
黒ずくめが僕と関わって何の得があるのだろうか?ただベルモットが僕を気に入っただけなのだろうか?
「リトルは損得を気にするタイプなの?ずっとそれしか言ってないじゃない、今は何もなくてもいずれは私達の仲間になるかもしれないから今のうちに顔合わせしてもいいんじゃないの?」
「僕黒ずくめになる前提ですか…」
…この人僕を組織に引き入れるつもりだ、確かに親が組織の人間だったら子供も組織に関わり持ちそうだけどさ…その前に壊滅しててほしいなぁ…パパ頑張って。
「貴方洞察力も良いし頭も悪くない、理想な人材に成りそうだもの見逃す手はないわ。それにリトルはあの方に目をつけられてるし今更逃れる事は出来ない…
「あの方?」
「いずれ分かる日がくるわ」
僕は黒の組織からは逃げられない、もし組織が壊滅しなければ僕は強制的に組織の仲間入りか…嫌だ僕は黒ずくめの組織に成るもんか。この話は防犯ブザーの盗聴機でパパにも伝わってるだろう。
「これから会う人はどんな人なんですか?」
「そうね、冷酷で残虐かつ人間味が薄い人ってところかしら?」
僕生きて帰れる自信が無くなってきた…
「僕殺されませんか?」
「そうならない為に彼に癇に障る事はしない事ね」
「…肝に命じておきますよ」
…パパ目的地に着く前に迎えにきて、僕生きて帰れる気がしないよ。
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作者名:イズミ | 作成日時:2018年9月12日 19時