TIME.78安室視点 ページ29
出流は成長に連れますます俺に似てきた、容姿も俺をそのまま小さくしたのではないかと思うくらいだ。
「良く寝てるな」
幸せそうな顔して寝ている出流の頭を撫で前髪をかき分ける。うんやはり俺似だ、俺のDNA凄いな…しかし笑った顔がどことなくアイツそっくりだ。
「ん…パパ…」
「フッ…お前はどんな夢を見ているんだ?」
俺の可愛いのたった一人の宝物、アイツが命を懸けて産み俺に託したアイツのたった一つの忘れ形見。
「
ほんの少しだけだがな…
此処に引っ越してきて出流は良く笑うようになった、前の学校は喧嘩ばかりしてよく怪我をしていた。理由は出流の外見が他のより違ったからみたいだ、まったく人を自分と違うから苛めをするなんて許せない行為だ、出流も結構やり返したみたいだったが…流石俺の子だ。
「少年探偵団に感謝…だな」
安室透としての仕事の関係で此処に引っ越してきてからはコナン達少年探偵団達が出流と友達になってくれたから出流も喧嘩して怪我をしなくなったし何より俺と離れていても心から笑うようになった。
「んっ…パパ?」
「起こしたか?」
「ううん平気」
とろんと垂れた目を擦りベットの奥にずれ毛布を上げ此処に入れと誘ってくる、本当に可愛いな…
「パパ早く〜」
「ごめんごめん、今はいるよ」
ベットの中に入ると待ってましたとばかりに俺の胸元にすり寄ってくる。あぁ…お前って奴は、本当に可愛すぎる、もう嫁に、じゃない…婿にやらない。やってたまるか。
何処の知らない馬の骨に俺の可愛い息子をやるものか!知っててもやらんぞ。
「パパ温かくて好き」
「そうか、俺も出流が大好きだぞ」
「僕はパパよりパパが大好きだもん」
ん?俺より俺が大好き?あぁ…俺の出流を思う気持ちより出流の方が俺への気持ちが強いと言いたいんだな。
「パパ」
「ん?なんだ?」
「大好き」
出流よ…お前は俺を殺す気なのか…今のは不意打ちだ。照れたのかぎゅっと服を掴み更に胸元に頭を擦り付ける。
「パパ」
「なんだ?」
「…僕以外好きな人つくらないでね」
はぁ〜何なんだ今日は…出流が本気で俺を殺しに来ている、普段よりデレが多い。そうか、寝ぼけているから何時もより甘えてくるのか。
「作らないさ…俺はお前とずっと一緒だ」
「本当?約束だからね…」
ふっ…やはり彼奴等と再会するのは何十年先になるな。
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作者名:イズミ | 作成日時:2018年9月12日 19時