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第百五十一幕「刀」 ページ4

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リクオくんの走り込みが終わったあとは、2日間の鍛錬祭りに移った。





素振り(×500)



「498…499…500!!」

『500追加です』

「ヒイッ」





転がし祭り


「グエッ」

『素早く起き上がる!』

「ミィッ」





何とかやり終え、刀の鍛錬に入る頃にはリクオくんはボロボロだった。アザも沢山できていたが毎回翌日には綺麗さっぱり治っていた。

お祖母様の影響だと聞いたが凄いですね…。




『…リクオくん、休憩しましょうか』

「! はいっ!」



持ってきていたタオルと水筒を手渡す。
よっぽど疲れていたのか床に大の字になって倒れ込んでしまった。



「Aさんの稽古は遠野の時よりキツいよ」

『あらあら弱音ですか?』

「…ち、違うよ。く、比べてるだけ…だよ」

『ふふ』



さら、とリクオくんの髪を撫でる。
よく頑張ってますね、と言って笑えばリクオくんは嬉しそうに目を細めた。

ほんと、よく頑張ってますよ君は。


まだ中学生なのに妖怪のリーダーとして活動して、学校も行って、妖怪ってバレないようにして。


私なんかより、ずっと、頑張ってます。




『リクオくん、無理だけはしないでくださいね。
君が頑張っていることはみんな知ってます』

「Aさん…」




起き上がったリクオくんをぎゅう、と抱きしめて腕に収める。

まだ私の腕の中にすっぽり入ってしまうほど小さい。
こんなに小さい手で、人も妖怪も守ろうと頑張ってるなんて。


肩口が少し濡れる感覚がする。



私はまた強くリクオくんを抱きしめた。







『大丈夫。私がいます』











(私の大切な幼馴染(ひと))

(僕の大切な(ひと))



(守ろうと決意するのは、両方で。)

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シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています (2022年12月9日 2時) (レス) @page11 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
ラッテ(プロフ) - 色欲の罪ムギさん» いつもコメントありがとうございます。より一層読者様に喜んでいただけるよう頑張ります…! (2021年11月22日 1時) (レス) id: 3ee935c952 (このIDを非表示/違反報告)
色欲の罪ムギ(プロフ) - 続編おめでとうございます!!今後も鬼殺隊の面々との絡みやリクオとの絡み楽しみにじっくり読ませて頂きます…!更新頑張って下さい! (2021年11月7日 18時) (レス) @page2 id: 767de012cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ラッテ | 作成日時:2021年11月3日 19時

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