鈴の音がやっつ ページ9
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またもや理解不能な単語に頭が真っ白になる。
『…?…っ!!!』
ようやく理解した頃、顔が熱くなり、袖で顔を隠す。
以前にも言ったが、私は男とのこういう事には無縁。慣れていない。
愛の言葉なんて吐かれたこともないし、ましてや抱擁、口付けなんてもってのほか。
どう反応していいか分からず、思わず珱の背後に回る。
「ね、姉様…!?」
『す、すまない珱。少しの間だけ、だから…』
「〜〜っはい!!」
珱がなぜか喜んでいる。
_いやなぜ。
そうしていると、妖から言葉が飛んでくる。
「珱姫、Aを返してくれんか?
Aはワシのじゃ」
「…珱は、嫌にございます。こんな、普段頼ってくださらない姉様のこんな姿…!
珱は一番近くで見れて嬉しゅうございます…!!!
妖様には渡せません!」
「返せ!」
「嫌です!」
言い合いになってしまった二人をなんとか周りの妖怪達が我に返って止めるために動き出す。
一度顔の熱が引いたことを確認した私は、珱の背中から離れる。
_珱、そんな顔をするな。
あ、待て、泣くな…!!!!
『あ、妖!』
「なんじゃ?こっちに来る気になったか?」
ん?と聞いてくる妖はまた顔が明るくなる。
『…わ、私は殿方からこう、求婚されたことがない。
ど、どう対応していいのか分からず、すまないと思っている。
考えさせて欲しい。私とて女子だ、添い遂げる者はしっかり考えたい』
「分かっとる。悩みまくってずっとワシのことだけ考えておけ」
『今すぐ断ってやろうか』
「すまんかった」
返事
(断る理由なんて)
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猫助(プロフ) - 初めまして!とても良かったです!ぜひ続編をみてみたいです!楽しみにしています! (2021年11月16日 12時) (レス) @page19 id: 5b3ee7c267 (このIDを非表示/違反報告)
アレンシス(プロフ) - めっちゃ好きです!大好きです!是非続きを!簪をプレゼントするシーンとか結婚式などが見たいです!楽しみにしています (2021年10月31日 2時) (レス) @page19 id: 7ba3b8a141 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラッテ | 作成日時:2021年9月26日 18時