今日:12 hit、昨日:3 hit、合計:45,543 hit
小｜中｜大
喪失 ページ32
A「…オッパ？…なんで？…」
呆然と問いかける私を、ただひたすらに抱きしめ、涙するテミンオッパ。
TM「…っ…ふっ……っ…」
きつくきつく抱きしめるオッパの腕の感覚だけがリアルで、それ以外の感覚が失われたように頭がぼうっとしている。
A「…オッパ？…A…リハビリして歩けるようになったんだよ？」
TM「…A…A…」
祈るようにテミンオッパが私の名前を繰り返す。
Ns「…Aちゃん…っ…」
床に座り込み抱き合う私達を眺めていた看護師さんの目にも涙が浮かんでいる。
Dr「Aちゃん!」
…パタパタとした足音とともに、息を切らせて先生が入ってきた。
A「…先生？あたしの足…」
先生はヘタリ込む私とオッパの近くにしゃがみこむと、いつも冷静なその顔に眉根を寄せ、絞り出すような声でこう言った。
Dr「…すまない…」
悲痛としか表すことのできない、呟くようなその声と表情。
私の左足はもう…二度と自由にはならない。
頭をハンマーで殴られたかのように衝撃が体を駆け巡る。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 95人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：sae | 作成日時：2016年11月15日 22時
