検索窓
今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:9,098 hit

隣のたぬきさん/星空舞子@ラ ページ9

「やいやい、ちびたぬきやい」
「あ?なに、ブス。」
「なんでもない。ただ名前呼んだだけ。あと、ブスじゃないから。」
「クソ野郎、なにもないなら話しかけんなよ張っ倒すぞ。それにブスだろ認めろよ。」
「……ふーん、あっそ。もういいし、ブスじゃないのに。」

そう言い、私は席を立つ。
浦田から少し離れた数秒後、「あぁもう!!」と叫ぶ。
近くの子がビクッとして、私のことを変な目で見てきたが、そんなことは気にしない。

そんな私の様子に気付いたのか、友人がこちらに向かってきた。

「またやってるの?浦田となんの縁かは分からないけど、いつもおなじ席なんだから。それを使ってもっといちゃいちゃすればいいのに。」
「その隣の席っていうのが、逆効果な気がする。付き合ってから最初の方は良かったけど、どんどん喧嘩をするだけになってきてるし……。」

私と浦田は、去年初めて同じクラスになってからずっと隣のまま。
場所が変わっても、隣はいつも浦田。
それに、しょうがないじゃないか。
こういう性格なんだよ。これでも頑張ってるんだぞ。

さっきだって、普通のカップルだったら、「もう!」「ふふっ、ごめんね?」みたいな会話をするでしょ!?
それからいちゃいちゃするんじゃないの!?

「いやいや、なに変な妄想してんの。」
「は!?変じゃないし!!」
「言っとくけど、そんなことが起きるのは少女漫画かなんかだからね。現実でおこるとしても……相当なバカップルじゃないと。」

そ、そうだけど……!!

「付き合い始めた当初だってそうだよ。本当にいちゃいちゃしたんじゃなくて、少し手繋いだり、お互いの家で遊んだだけでしょ?恋人繋ぎは?キスは?」
「は、はぁ!?そんなことしてないし、出来るわけないし……。」
「ほら!そんなことしてるからだよ!浦田もそうだけど、もう少しアピールしないと無理だよ!?」

そんなこと言ったって、出来ないことは仕方がないじゃん!!

「きっと私達は恋人らしいことも何もせず、別れて終わるんだ……。」
「いや、そんなことさせないしならないから。……はぁ、そういうと思って、Aでも出来る方法を考えてきたから。」

な、なんだって……!?

「ありがと!!やっぱ持つものは友だね!!」
「んな都合のいいことを……。まぁ、いいけどさ。で、その方法はというと……。」
「うんうん、なになに?」
「と、その前に、浦田に聞こえると駄目だから図書室に移ろ。」
「あ、うん。」

私達は図書室に向かった。

隣のたぬきさん/星空舞子@ラ→←やっぱり悪魔/ベリー



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (24 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
15人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

千坂@センラー(プロフ) - 皆さんお疲れ様でした。すごく豪華メンバーで、憧れな人達ばっかで、つい次へ次へとみていました。そして気づけばあとがきでした。面白かったです。皆さんこれからもがんばって下さい。改めて、お疲れ様でした。 (2018年8月9日 20時) (レス) id: e4c0b2a914 (このIDを非表示/違反報告)
歩美(プロフ) - 皆さん!執筆お疲れ様でした。うらたさんの誕生日に、素敵なサプライズをありがとうございます!とっても面白かったです。 (2018年8月9日 12時) (レス) id: 91f91d2de7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:参加者一同 x他4人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年8月2日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。