正樹くんの、裏切り ページ26
車椅子が倒されて身を投げ出される市橋くんの姿。
勢いよく体が地面に打ちつけられた。
『っ市橋くん！』
慌てて市橋くんに駆け寄った。
『大丈夫、痛くない！？』そんな私の言葉を無視してどこかを睨み付ける。
「いいなー仲直り完了ですか」
『っ正樹くん、なんで』
声の元を辿るとそこには嘲笑った表情でこちらを見つめる正樹くんと、前に私の家の前にいた二人がいた。
「仲直りして欲しい、なんて思ってる訳ないじゃん」
『、え？』
「まんまと俺の作戦に引っ掛かってくれてありがとう、Aちゃん」
『何、言って…』
正樹くんは一体何を言っているんだろう。
そんな戸惑う私をよそに「おい、こいつ連れてけ」と正樹くんは指示した。
その声とともに残りの二人が私に近付いてくる。
「おう、Aちゃん行くよ」
「はい行くよ、おっ可愛いじゃん」
『ちょっと、！離して！』
その二人は私の両腕を掴んで来る。
( 嫌だ、嫌だ、嫌だ、)
こんなに誰かに触れられることが嫌なんて初めて思った。
怖い、そんな感情が私を支配する。
もちろん私の力でこの二人に適うはずない。
そんなこと分かりきってるのに必死に抵抗した。
「大人しくしろや」
その声が聞こえた途端だった、ビリッという音とともに全身が痛みに包まれた。
一瞬にして頭が真っ白になる。
「おい！」
そんな市橋くんの声もどんどん遠ざかっていった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 807人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
狛犬のリサ(プロフ) - あーあ、やっぱり夢主はトビオじゃなくて市橋かぁ…けっ…作者は最高でドラマも最高だったし…トビオ落ちだったらもっともーっと最高だったのになぁ (2019年1月22日 2時) (
レス) id: 3d96b1b6a9 (このIDを非表示/違反報告)
みい - いつも楽しみにしてます！トビオおち分岐ありがとうございます！トビオと結ばれて欲しいと思ってたので嬉しいです (2017年9月27日 16時) (レス) id: 788e2e4591 (このIDを非表示/違反報告)
はる坊(プロフ) - この前はトビオオチが見たい！とコメントさせていただきましたが、正直私もどっちも見たいです。どちらも書いてくださるというお話すごく嬉しいです！！頑張ってください！！ (2017年9月2日 22時) (レス) id: 0e6de27daf (このIDを非表示/違反報告)
前田ちかね(プロフ) - 市橋くんオチがいいです！ (2017年9月2日 22時) (レス) id: f96c4eb485 (このIDを非表示/違反報告)
emu(プロフ) - 今日の回は昼顔っぽくて面白かったです！めっちゃ好きですこの感じの＞ω＜ (2017年9月2日 1時) (レス) id: 7e03b267ff (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：佐伯
| 作成日時：2017年8月8日 18時
