市橋の恋煩い ページ3
「市橋、分かったぞAちゃんの好きなやつっての」
「…誰だ」
「凡下高二年の増渕ってやつだってさ」
「……」
チッ、と舌打ちをした市橋が蹴り飛ばしたドラム缶がバタン、ともの凄い音を立てて倒れた。
なんで市橋がここまであの子に惚れたのかは分からない。
そんな恥ずかしすぎる話をあいつがするはずもなくて、いきなり「名字Aっていう凡下生連れてこい」なんて言われて連れてきたはいいものの案の定すぐに告白なんて、そりゃ振られるわ。
にしてもあの子膝ガクガクさせながら震えてたしOKするとも思えなかったけど、
市橋に向かって「好きな人がいる」なんて肝が座ってる女だった。
「どんなやつだ」
「え？」
「その増渕ってやつだよ」
「ああ、普通の弱っちいやつだったけど？」
「そうか」そう呟いて煙草を取り出すと火をつけた。一筋の真っ白い煙が空を舞う。
あの時彼女に向けていた目はいつもみたいに色のない目じゃねえところとか
何故か不思議に優しそうな顔に感じたところも
全部恋のせいだと思うと、
市橋だってたいしたことねえやつだった。
「…頑張れよ」
「……」
きっとその沈黙は肯定なんだろう。
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もくもく(プロフ) - はぁぁぁ、、だいすきです。。。市橋くん、、 (2019年6月25日 19時) (
レス) id: 10c5a3095c (このIDを非表示/違反報告)
狛犬のリサ(プロフ) - 素晴らしい小説なんですけど、夢主を見ていくとだんだんトビオの事人として好きで恋愛対象ではないと思ってしまいますねこの回は (2019年1月22日 2時) (レス) id: 3d96b1b6a9 (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - 優羽さん» コメントありがとうございます！本当に嬉しいです！（；_；）続編に移行することになりましたので是非ご覧下さい！！ (2017年8月8日 18時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - あかねこっこさん» コメントありがとうございます！嬉しいです（；_；）今日４話放送ですね！また更新するのでぜひ楽しみにして頂ければ！！ (2017年8月8日 18時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
優羽(プロフ) - 初めまして。更新されると毎日読んでます。続きが読みたいです。更新待ってます。 (2017年8月7日 11時) (レス) id: e3622875d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐伯
| 作成日時：2017年7月24日 0時
