増渕くんと市橋くんと私 ページ13
『はあ、もう頭いっぱいだ』
最近色々なことが積み重なりすぎた。
矢波高のトップである市橋哲人に告白されて、
その市橋くんと一緒にいるところを好きだった増渕くんに見られて、
何だかよく分からないけど増渕くんの怒りを買ってしまったっぽかったし。
ああもう脳内の許容範囲を超えてしまっている。
「Aちゃん、」
『、っ増渕、くん…』
「今帰り？」
『そう、だけど』
「道、一緒だよね？帰ろう」
『え、あ…うん…』
待って、待って待って待って
あれ？私普通に話しかけられてる？
増渕くんに嫌われた、終わった。
なんて思ってた私は何だったんだろう。
増渕くんをこんなに近くで見るなんて初めてかもしれない。
私が好きになったその横顔は、相変わらず気だるそうなままで。
私の視線に気付いたのか私の方を見ると「ん？」と聞いてくる増渕くんに、ドキッと胸が弾んだ。
「…あ、あの、」
後ろから呼ばれた声がして振り返ると凡下高の生徒だけど見たことがない男の子が立っていた。
必死にズボンを握りしめて全身が震えている。
「っ名字、Aさんですか？」
『…そうですけど』
私がそう答えると一瞬顔を輝かせたその子は「あ、あれ…」と震える手で校門の方を指さした。
指をたどってその先を見てみる。
『、え』
「…市橋、」
見たことがある真っ黒いバイク。
真っ黒の学ラン。真っ黒のヘルメット。
ちょうど校門のど真ん中でバイクに跨ってこちらを見ている人がいた。
「、ぼ、僕は！呼んで来いって言われただけなんで…それじゃあ」
ちらっと市橋くんのことを盗み見た後におぼつかない足で逃げ出した。
ヘルメットを外した市橋くんはこちらをずっと睨みつけている。
でもよく見ると私を睨んでいるわけじゃなくて。
…増渕くんを睨みつけていた。
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もくもく(プロフ) - はぁぁぁ、、だいすきです。。。市橋くん、、 (2019年6月25日 19時) (
レス) id: 10c5a3095c (このIDを非表示/違反報告)
狛犬のリサ(プロフ) - 素晴らしい小説なんですけど、夢主を見ていくとだんだんトビオの事人として好きで恋愛対象ではないと思ってしまいますねこの回は (2019年1月22日 2時) (レス) id: 3d96b1b6a9 (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - 優羽さん» コメントありがとうございます！本当に嬉しいです！（；_；）続編に移行することになりましたので是非ご覧下さい！！ (2017年8月8日 18時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - あかねこっこさん» コメントありがとうございます！嬉しいです（；_；）今日４話放送ですね！また更新するのでぜひ楽しみにして頂ければ！！ (2017年8月8日 18時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
優羽(プロフ) - 初めまして。更新されると毎日読んでます。続きが読みたいです。更新待ってます。 (2017年8月7日 11時) (レス) id: e3622875d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐伯
| 作成日時：2017年7月24日 0時
