市橋くんと私の気持ち ページ33
市橋くんの後ろからゆっくり彼らの元へ近づいて行くと、それに気付いた正樹くんが「っAちゃん、！」と呟いた。
それと同時にピタリ、と市橋くんの動きが止まる。
私の方には顔も向けずに。
『…いちは、し、くん』
「っじゃあ、俺らはこれで。市橋くん、また来ます」
正樹くんはそう言うと戸惑う２人の矢波校生を連れて去っていった。
正樹くん以外の名前分からなくて、ごめんなさい。そう心の中で謝った。
『、市橋く』
「何しに来た」
私の声を遮るように暗くて冷たい声で彼は言った。
きっと喜んでくれるだろうって勝手に思い込んでいた私は、予想外の出来事に頭が真っ白になった。
増渕くんに接する時の彼の声と、全く一緒だ。
『っ、え？』
「…悪いけど、帰って」
『、なんで、ですか…』
「……こんなだせえ姿、見てどうすんだよ」
『、へ？』
そう言うと必死に動かない体で立ち上がろうとする市橋くんを支える。
また両手を棒の上に乗せるとゆっくりと、でも力強く歩く練習を始めた。
「…好きなやつにこんな姿見られて嬉しいやつなんていねえだろ」
『、す、好きな、』
そうだ、そうだった。
全ての始まりは市橋に告白されたことだった。
それから私のなんでもない日常が変わってしまったんだ。
そんな事を考えていた時、前を歩いていた市橋くんの体がいきなり傾いた。
倒れる、そう思って咄嗟に手を伸ばして支えようとした。
「…っ、！」
『、ご、ごめんなさい』
鼻と鼻がぶつかってしまいそうな距離に、彼の顔がある。
こうやって見ると、市橋くんって案外綺麗な顔立ちをしている。
矢波高のトップを張ってさえいなければもっとモテていただろうな。
…いや今でもそれなりにモテているんだろうけど。
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もくもく(プロフ) - はぁぁぁ、、だいすきです。。。市橋くん、、 (2019年6月25日 19時) (
レス) id: 10c5a3095c (このIDを非表示/違反報告)
狛犬のリサ(プロフ) - 素晴らしい小説なんですけど、夢主を見ていくとだんだんトビオの事人として好きで恋愛対象ではないと思ってしまいますねこの回は (2019年1月22日 2時) (レス) id: 3d96b1b6a9 (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - 優羽さん» コメントありがとうございます！本当に嬉しいです！（；_；）続編に移行することになりましたので是非ご覧下さい！！ (2017年8月8日 18時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - あかねこっこさん» コメントありがとうございます！嬉しいです（；_；）今日４話放送ですね！また更新するのでぜひ楽しみにして頂ければ！！ (2017年8月8日 18時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
優羽(プロフ) - 初めまして。更新されると毎日読んでます。続きが読みたいです。更新待ってます。 (2017年8月7日 11時) (レス) id: e3622875d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐伯
| 作成日時：2017年7月24日 0時
