警察が家に ページ23
待って１回、今日あったことを整理しよう。
うん、それがいい。
蓮子たちとご飯を食べた帰り道まあまあ外も薄暗くなってきて、見えるのは電灯の灯りだけ。
蓮子と増渕くんが二人でカラオケに行ったと知って少しだけ、胸が苦しくなったこと。
犯人のイラストが公開されてそれが増渕くんたちと一緒にいるあの変な人にそっくりだったこと。
そしてもしその人が犯人だとしたら、増渕くんたちも関わっている可能性があるということ。
もう頭がパニックになりそうだ。
『ただいまー』
「おかえりA、警察の人が来てるわよ」
『…は？』
思わず下を見ると玄関に見知らぬ革靴が二人分置いてあった。
別にやましいことも何も無いけど、
あの犯人のイラストのことを話すべきなんだろうか。
でもあれが誤解で犯人じゃなかった時、その人も増渕くんも、皆を苦しめてしまうと思うとそんな勇気は出ない。
「おかえりなさい。いきなりごめんねお邪魔しちゃって」
『…警察の方が、何のようですか』
「いやぁそんなに固まらないでよ。ただ話が聞きたかっただけだからさ」
「何か事件のことで知ってることとかないかな？」小さい方の刑事さんが私を怖がらせないようにする為か優しい言葉で聞いてくる。
…そういえば隣の刑事さんって、あの事件の時にもいた。
あの時見たままの色のない目がまた私を見つめる。
『すみません、何も知らないです』
「そっかーそうだよね…」
「…あの日、なんであそこにいた」
『え？』
「事件の起こった後、矢波校生と話していただろう」
きっと正樹くんとのことを言ってるんだろう。
私はただ、市橋くんが心配だっただけで…。
…うん、それはきっと、友達として。
『矢波高校に友人がいて、心配になって』
「市橋哲人、だろう？」
ニヤリという言葉がピッタリすぎるほどの笑みを浮かべている。
…何この人、本当に、怖い。
『、どうして』
「市橋とはどういう関係だ」
『どういうもなにもただの友人で、』
「本当にそれだけか？」
『っ、』
「君と市橋、接点なんてないように思えるけどなぁ？」
「おい、飯室！すみません、こいつすぐこうなって…」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 890人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もくもく(プロフ) - はぁぁぁ、、だいすきです。。。市橋くん、、 (2019年6月25日 19時) (
レス) id: 10c5a3095c (このIDを非表示/違反報告)
狛犬のリサ(プロフ) - 素晴らしい小説なんですけど、夢主を見ていくとだんだんトビオの事人として好きで恋愛対象ではないと思ってしまいますねこの回は (2019年1月22日 2時) (レス) id: 3d96b1b6a9 (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - 優羽さん» コメントありがとうございます！本当に嬉しいです！（；_；）続編に移行することになりましたので是非ご覧下さい！！ (2017年8月8日 18時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - あかねこっこさん» コメントありがとうございます！嬉しいです（；_；）今日４話放送ですね！また更新するのでぜひ楽しみにして頂ければ！！ (2017年8月8日 18時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
優羽(プロフ) - 初めまして。更新されると毎日読んでます。続きが読みたいです。更新待ってます。 (2017年8月7日 11時) (レス) id: e3622875d8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：佐伯
| 作成日時：2017年7月24日 0時
