燃えさかる炎 ページ15
授業が終わった昼休み。
お弁当を持った蓮子と由佳が私の机までやってくる。
いつものように楽しくご飯を食べて有意義な昼休みを過ごしていた時だった。
ドンという嫌な地響きが外の方から聞こえた。
「何か矢波高燃えてね？なあ燃えてるぞ」
そう誰かが言った途端に野次馬のように窓に人が群がった。
それを掻き分けて窓にたどり着くと、目の前にある矢波高から真っ赤な火が燃え盛っていた。
黒い煙と混ざりあってどす黒い何かが上へ上へと上がっている。
「皆！校庭避難して。早く！早く走って！早く！」
後ろでバタバタとみんなが移動する声が聞こえる。
( 私も、逃げないと )
そう分かっているのに足が全く動いてくれない。まるで何かに縛り付けられたみたいにピクリとも動かない。
『、いち、はしくん…市橋くん…』
なんで矢波高が燃えてるの。
なんでなんでなんで。
…市橋くんは無事なの。
頭の中でいろんな疑問がぐるぐると回る。
どうしよう、上手く呼吸が出来ない。
「ねぇどうしよう、正樹と全然連絡とれない！」
「大丈夫、大丈夫だから落ち着いて、ね？」
『…市橋くん、』
逃げないといけない。
そんなこととっくに理解しているのに、
矢波高から燃え盛る炎から目が離せなかった。
「A、何やってんの！早く逃げるよ」
『っでも、市橋くんが』
「あいつは大丈夫だから！…絶対大丈夫」
蓮子に背中を押されながら教室を後にした。
廊下は逃げ回る生徒達で溢れかえっている。
「緊急放送、緊急放送。全校生徒はすみやかに校庭に避難して下さい。繰り返します…」
そうだよ、蓮子の言う通り。
あの市橋くんがそう簡単にやられるわけない。
きっと私が心配したって夕方になれば「迎えに来た」なんて言って校門で待っていてくれるはず。
…絶対にそうなはず。
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もくもく(プロフ) - はぁぁぁ、、だいすきです。。。市橋くん、、 (2019年6月25日 19時) (
レス) id: 10c5a3095c (このIDを非表示/違反報告)
狛犬のリサ(プロフ) - 素晴らしい小説なんですけど、夢主を見ていくとだんだんトビオの事人として好きで恋愛対象ではないと思ってしまいますねこの回は (2019年1月22日 2時) (レス) id: 3d96b1b6a9 (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - 優羽さん» コメントありがとうございます！本当に嬉しいです！（；_；）続編に移行することになりましたので是非ご覧下さい！！ (2017年8月8日 18時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - あかねこっこさん» コメントありがとうございます！嬉しいです（；_；）今日４話放送ですね！また更新するのでぜひ楽しみにして頂ければ！！ (2017年8月8日 18時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
優羽(プロフ) - 初めまして。更新されると毎日読んでます。続きが読みたいです。更新待ってます。 (2017年8月7日 11時) (レス) id: e3622875d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐伯
| 作成日時：2017年7月24日 0時
