人見知り窪田とツンデレ彼女

菅田将暉に惑わされる ページ19

「お前、やりよったな」

『分かってるよそんなの』

あれからすぐお互いに仕事もあるからと窪田さんとは別れたけれど、私ひとりで受け入れられる現実じゃなかったようで、すぐに電話を掛けてしまっていた

ただ履歴の一番上に菅田将暉という名前があったから彼に掛けたわけではない
こういう時に一番頼りになるのは将暉だと思っているから

「まあでも、やってもうたことはしゃあないよ。無かったことに出来るわけちゃうし」

『そうなんだけどさー…どうしたらいいのかな。だってあんなことしといて今さら付き合えないって言えないよ』

「…じゃあ付き合えば？」

『投げやりすぎ』

「知らんわボケ」

こんな風に将暉とバカみたいに言い合いをしてることで、少し救われた気分になる

『あーーーもうどうしよう』

「……俺が付き合わんといてって言ったら、そうしてくれるん？」

『え、？』

今までと全く違う声だった
ワントーンどころじゃない、ツートーンぐらい下がった声
何故か胸騒ぎを感じる
心臓が跳ね上がった

「…なんてな、冗談やわ。ごめん仕事やから切るわ、じゃあまた」

『、えっいやちょっと待って将暉、』

プーップーップーッという機械音しか聞こえなくなった

『切られた、なんなのあいつ』

ため息をついて携帯をポケットにしまった

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