人見知り窪田とツンデレ彼女

嬉しいような複雑 窪田 ページ15

「ごめんAちゃん、」

そう言いながらAちゃんの足の裏に手を回すと一気に持ち上げた
世に言うお姫様抱っこというものになる

ちゃんと食べているのか心配になるほど軽くて、少しも重みを感じない

翔「どうしたの、マサくん！？」

「心配でトイレに見に行ったら座り込んで眠ってたんだよね」

少し落ちてきたAちゃんの体を再び持ち上げようと揺らす
その振動でAちゃんの頭が僕の胸にもたれ掛かった
ドキン、と胸が痛いほど反応する
寝息を立てるその顔が、僕のすぐ近くにある

翔「どうしようか、これ」

翔平くんがそう言ってAちゃんの頬を指でつついた
目の前でそんな光景を見た僕の胸は
何かが渦巻いていた
真っ黒い何かが

健「さすがに家までは知らないしな」

翔「将暉に連絡しようか？」

やっぱりそうなるよね、と自分で勝手に納得する
分かっていたけど少し期待していた自分もいた

健「んー、あ、マサ、泊めてあげてよ」

「っは？！」

僕にしか見えない角度でニヤリと笑った健くんは「うん決まり」と勝手に告げては、解散しようと荷物の整理を始めた

翔「よろしくね、マサくん！」

健くんのそんな反応から察したのかニヤニヤを隠そうともせず「さあ帰りますか！」と帰る気満々だった

「っいや、ちょっと待ってよ！そんなにAちゃんのこと知らないし、僕じゃない方が、」

そりゃAちゃんと二人になれるチャンスがあるのは嬉しいけれど、さすがに早すぎる
どうやら僕はホップもステップも何もなく、いきなり大ジャンプしてしまったようです

健「寝てんだから関係ないよ」

「いやでも、」

そんな僕の反論は届くことなく、消えてしまった









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本当は浅香航大くんや水田航生くんも出したかったんですが、「航」の字が同じで分かりづらそうだったので出せませんでした、、

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