人見知り窪田とツンデレ彼女

窪田の憂鬱と岡田将生 ページ2

「あーもうどうしよう、絶対嫌われた」

「そんなことないって」


さっきからマサくんこと窪田正孝くんは机に突っ伏したまま動かない
飲んでるから来てと言われて来た僕、岡田将生はこんなマサくんの姿を見てどうすればいいのか分からず困っています
…あ、飲んでるって言ってもマサくんはコーラですけどね

「…絶対振られる、」

「まだ分かんないじゃんかー」

実際に彼はまだ振られた訳ではない
でも僕がそう言うとマサくんが勢いよく顔を上げた
それに驚いてビクッと体が揺れたけれど、マサくんはそんなことお構い無し

「だって！あんな告白したんだよ！？何こいつ、いきなり過ぎでしょ気持ちわる、とか思われてるよ！？絶対！！」

普段の何倍も饒舌なマサくんはそう矢継ぎ早に告げるとまた机に元通り

「…穴があったら入りたい、いやむしろ落ちてそのまま死にたい」

もう一度だけ言っておきたい
まだ振られた訳ではないんだ

「もし、また共演になったらどうしたらいい？…絶対普通に出来ない」

「それは普通にしてあげてよ」

はあ、と何度目か分からないため息をつくマサくん

「、というか何でいきなり言っちゃったの」

「…テレビ局歩いてたらAちゃんがいてさ、その時俳優さんと話してて、なんか、モヤモヤした、っていうか。気が付いたら腕つかんで歩き出してた、」

「………馬鹿でしょ」

言うつもりはなかったのに無意識のうちに口から発してしまっていた
それを聞いたマサくんは「分かってるよー」と言ってもう気が抜けてしまっているコーラを一気に流し込んだ

でも僕は、ずっと気になっていたことがある

「ねぇまさくん」

「…なに」

「……付き合ってって言ってないのに、返事返ってこないんじゃないの？」

「………、あ」


また長い夜になりそうな予感

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