ミンギュの覚悟 ページ44
( ミンギュ )
MG「はぁ」
何度目か分からないため息が夜の公園に虚しく響く。
せっかくヌナに会えたというのに、ムンジュンフィに言われたことで動揺して ──── 何やってるんだろう俺。
──── 「身の程を知るって言葉、覚えておいた方がいいと思うよ」
その言葉は何に対して？
Ｖのこと？ウォヌヒョンとのこと？
…それともヌナのこと？
俺だって最初はこんなんじゃなかった、いろんな女性を相手にしているような卑怯な奴じゃ。
SC「やっぱりここにいた」
その声に驚いて顔を上げるとスンチョリヒョンがこっちに近付いてくるのが見えた。
どうしてここが分かったのか、そんな疑問も言葉にはならない。
MG「…ヒョン」
SC「Aなら大丈夫、ちゃんと送ってきたから」
MG「すいません」
SC「…ビックリしたよな、いきなりＴが現れたと思ったらあんなこと言われて」
MG「…事実だから仕方ないですよ」
もともと俺がＶだったのは事実。
それは知ってる人も多い、ただその理由を知っているのはごく一部で。
だからその理由を知っているのが怖くもあった。
MG「ヌナに、引かれましたかね…」
SC「あいつはそんなんで誰かを嫌いになったりしねえよ。
だったら俺はとっくに縁切られてる」
スンチョリヒョンはどうしてこんなに優しいんだろうか。
Ｖを辞めて一人になった俺を拾ってくれたのも、仲間だと言ってくれたのもヒョン。
ヒョンのおかげで俺は今こうしてこの場所にいれるんだ。
SC「…Aのこと、本気なのか？」
MG「……分かりません。
ただ、今までの人たちとは違うんです。
守りたい、っていうか…自分以外の人のために頑張りたいって思えて」
SC「そっか」
分かってるこのままじゃいけないことは。
いつまでも許されることじゃないことくらい。
でもヌナと出会えた今なら、変われる気がするんだ。
──── 過去に囚われる自分から。
そんなことを考える俺の隣で、スンチョリヒョンが悩んでいたことなんて気づくはずもなかった。
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くま - めちゃくちゃ面白いです、超楽しみにしてます！！！ (2018年6月3日 21時) (
レス) id: 5637657b9e (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - りおさん» コメントありがとうございます！嬉しいです（；_；）これからも頑張ります！！ (2018年6月3日 18時) (レス) id: 2d039b8cab (このIDを非表示/違反報告)
りお(プロフ) - コメント失礼します！話の雰囲気好きすぎます！！更新頑張ってください！ファイティン！！ (2018年6月2日 0時) (レス) id: 52ba374a9e (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - イチさん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉、、これからもがんばります！ (2018年5月24日 8時) (レス) id: 2d039b8cab (このIDを非表示/違反報告)
イチ(プロフ) - callcallacllの世界観を壊さずにすんなり話に入っていけて、とても面白かったです！更新楽しみに待ってます(*^o^*) (2018年5月21日 16時) (レス) id: 783077e291 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐伯
| 作成日時：2018年5月19日 15時
