ＳＶＴの姫 ~ yellow rose ~

ハンソルくんと ページ24

( ハンソル )



きっとヌナはチェスンチョルに会えばここに来ることはないと、そう思っていた。


ＳＶＴのチームにもそれぞれ色があって、

Ｓは本当に全員が家族のように温かくて仲間思いな人達ばかり。

Ｖはそれぞれの持つものを尊重している。チームだと言っても絆とか仲間とか目に見えないものを大事にする人達ではない。


そして俺たちＴは、とにかくチームを大切にしている。
チームとしての名前を守るためなら仲間を切り捨てることも惜しまない。

それでも俺は、ジュニヒョンのそばにいると心に誓ったから。



VN「何で戻ってきたの

チェスンチョルには？」

『うん、会った』

VN「Ｓに来いとか言われなかったの？」

『…言われたよ』

VN「だったら…」

『それでも私はジスとジョンハンのこと捨てるなんて出来ないよ』



そう呟いたヌナは空を見上げるとふと足を止めた。



VN「どうするの、ヌナ」

『…うーん、ＳとかＶとかＴとか正直私には関係ないし、興味もない』

VN「…そっか」

『ジスはホンジスだし、スンチョルはチェスンチョル、ジョンハンはユンジョンハン。

何も変わってないもん』



ヌナなら、本当に変えてしまえそうだとそう思った。



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( A )



──── そうだよ、何も変わってない。



なのに私は今までと違う彼らの姿に動揺してた。

ハンソルくんは何度か私を見て瞬きをすると、ふっと微笑んだ。



VN「ヌナなら本当に出来ちゃいそう」

『何が？』

VN「…ううん、何でも」

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