ジスとスンチョルの間で ページ42
JN「相変わらず冷たいね」
MG「随分たくさんお友達がいるんですね。
きちんとホシヒョンがご挨拶に行かせてもらいました」
DN「っ、ジュニヒョン、!」
JN「分かってる。
ディノ、ハンソル行って」
はい、と呟いた二人は一度私を見ると背を向けてどこかへ歩いていった。
ミンギュの背中に隠れていた私をジュンさんが顔を傾けて私を覗く。
ビクッと体が揺れるのがわかった。
やっぱりこの人だけはどうも苦手だ。
JN「今度はAヌナにしたの?」
MG「……」
JN「懲りないね本当に、そのせいでVを追い出されたのに」
MG「っ、!」
一度口を開いたミンギュだけど、目を何度が動かすと俯いたまま何も言わなくなった。
強く握りしめられたその拳は微かに震えてて。
でも、ジスがいる前じゃ何も出来ない。
一番ずるいのは、私だ ────
SC「その辺にしてくれる?」
どこからともなく現れたスンチョルがミンギュとジュンさんの間に立った。
MG「…ヒョンすいません、ちゃんと送れなくて」
SC「いいよ、きっとすぐ帰るから」
JN「ええ」
顔あげるとふいにジスと目が合った。
いつもの笑顔とは違って、その目の奥には何を考えているのか分からない。
JS「
────久しぶりだねスンチョル」
SC「…珍しいなジスがこいつらと来るなんて」
JS「うん、ちょっと用事があって」
ジスは私の目を見るとふっと微笑みかけた。
ずっと見たかった光景のはずなのに。
ジスとスンチョルが、話しているのに。
なのにどうしてこんなにも苦しくなるんだろう。
もう変わってしまった現実を見てしまうと、目を背けたくなる。
JS「お邪魔しちゃってごめんね、荒らすつもりはなかったんだけど…ほらジュニ、帰ろう」
JN「でも、ジスヒョン」
JS「僕らも帰るところだしAのこと送っていくよ」
『え?』
予想外に出てきた私の名前に驚くと追い討ちをかけるように「ついでだから」と告げるジス。
その時ふと感じた左手の重みに顔を上げると、ミンギュがじっとジスを見ながら私の袖を掴んでいて。
睨んでいる、の方が正解かも。
JS「…ほら」
何も言わない私に苛立ったのか、ジスの手が私の腕を掴んだ。
丸く収めるためにはジスたちに付いていくのが正解なんだろうけど、このままミンギュとスンチョルを置いていくわけにも行かない。
どうすればいいの、その言葉がぐるぐると頭の中を回った。
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くま - めちゃくちゃ面白いです、超楽しみにしてます!!! (2018年6月3日 21時) (レス) id: 5637657b9e (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - りおさん» コメントありがとうございます!嬉しいです(;_;)これからも頑張ります!! (2018年6月3日 18時) (レス) id: 2d039b8cab (このIDを非表示/違反報告)
りお(プロフ) - コメント失礼します!話の雰囲気好きすぎます!!更新頑張ってください!ファイティン!! (2018年6月2日 0時) (レス) id: 52ba374a9e (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - イチさん» コメントありがとうございます!嬉しいお言葉、、これからもがんばります! (2018年5月24日 8時) (レス) id: 2d039b8cab (このIDを非表示/違反報告)
イチ(プロフ) - callcallacllの世界観を壊さずにすんなり話に入っていけて、とても面白かったです!更新楽しみに待ってます(*^o^*) (2018年5月21日 16時) (レス) id: 783077e291 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佐伯 | 作成日時:2018年5月19日 15時