ジョンハンにときめく ページ35
『ごめんお待たせ、待った？』
JH「いや今来た所」
前まではジョンハンの髪が長かったからか見慣れない姿に、未だに慣れない。
弟が死んだのはジョンハンのせいだなんて、言うつもりは無い。
なんで隠してたのか、っていうのだけが気がかりで。
でももし私がジョンハンの立場なら絶対に言えないだろう。
『荷物運んでもらっちゃってごめんね』
JH「いいよこれくらい。
逆に俺で良かったの？」
『…何で？』
JH「スンチョルの方が力はありそうだし、ジスは優しいし」
俺ってなんか意外だなと思って、そう言いながらバイクに跨ったジョンハンはもうひとつのヘルメットを差し出してくる。
引越しに必要な荷物の足りないものをジョンハンに運んでもらうことになって、今に至る。
『ハニも優しいよ。
力に関してはスンチョルの方が強いだろうけど』
私を横目で見たジョンハンは照れを隠すようにヘルメットをつけた。
ジョンハンは不器用だった。
だけどその裏には大きな優しさがあって。
それにちゃんと気づいてる。
その時ジョンハンのポケットから着信音が鳴った。
相手の名前を見て目を細めたジョンハンは、ごめんと呟いて携帯を耳に当てる。
JH「もしもし、何？
…悪いけど今日は行けない。
ドギョマからウォヌに謝っといて」
ドギョムさんは命日の日にジョンハンと一緒にいた彼。
あの笑顔から見てもすごくいい人そうだった。
ため息をついて携帯を直したジョンハンは「悪い」とそれだけ告げた。
『ドギョムさん、大丈夫なの？
ウォヌってハニのチームのリーダーだよね？』
JH「何、知ってたんだ」
『まあ一応』
JH「…Ｖに入ってはいるけどほとんど関わってねえし、大事な時だけ呼ばれるんだ。
それにウォヌは俺よりも年下だしほぼ放任してくれてるから。
ドギョマも俺に気使ってるだけだよ」
『…行かなくていいの？
呼んだってことは大事なことなんじゃ』
JH「
──── Aといること以上に大事なことなんてあると思う？」
『っ、え？』
驚く私にニヤニヤしながらジョンハンが近付いてきた。
ゆっくりと手を差し出すと、むにっと頬を摘まれる。
JH「なんて顔してんだよパボ」
『…だ、だってハニが、！』
JH「本当のこと言っただけだけど？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 896人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くま - めちゃくちゃ面白いです、超楽しみにしてます！！！ (2018年6月3日 21時) (
レス) id: 5637657b9e (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - りおさん» コメントありがとうございます！嬉しいです（；_；）これからも頑張ります！！ (2018年6月3日 18時) (レス) id: 2d039b8cab (このIDを非表示/違反報告)
りお(プロフ) - コメント失礼します！話の雰囲気好きすぎます！！更新頑張ってください！ファイティン！！ (2018年6月2日 0時) (レス) id: 52ba374a9e (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - イチさん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉、、これからもがんばります！ (2018年5月24日 8時) (レス) id: 2d039b8cab (このIDを非表示/違反報告)
イチ(プロフ) - callcallacllの世界観を壊さずにすんなり話に入っていけて、とても面白かったです！更新楽しみに待ってます(*^o^*) (2018年5月21日 16時) (レス) id: 783077e291 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：佐伯
| 作成日時：2018年5月19日 15時
