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「気まぐれではありません。
私は法医学者として鑑定の事実を言っているんです」
「あーこれだ、
すぐ感情的になる。
自己顕示欲が強いのは結構ですが法廷はあなたの自己アピールの場ではありません。
以上です」
「待ってください。
私個人と証拠の価値は関係ないですよね」
『どうしよう、ミコト止めなきゃ』
「え？」
『だってこのままじゃ、…』
──── ミコトは、
確実に負ける。
「女、女って、
好きで女に生まれてきたわけではありません。
あなたは選べたんですか生まれてくる時に！
だって選べませんよね？」
『っ、痛い！』
私の大声が静かな法廷に響いた。
全員の視線を痛いほどに感じる。
…でもこうするしか。
「え、どうしたんですか黛さん」
『お、お腹が…
痛くて』
「大丈夫ですか」と心配してくれる久部くんをよそに検事は呆れた顔で、私を見た。
「自己顕示欲の強い女性研究者のお仲間は、
場の空気も読めない人なんですかね」
『…傍聴人まで侮辱するなんて、
本当に尊敬しますよ烏田検事』
あ…、と気付いた時にはもう遅くて、
口角を上げた烏田検事が目に入った。
────────────────
《 久部 side 》
「感情的な女、
みたいになってたよ」
「どうもありがとう」
「…とりあえずあれどうにかしてよ」
東海林さんが見つめる先には手すりを掴んだまま俯いてしゃがみこむ、
──── 黛さんの姿。
『…ごめんミコト。
止めなきゃいけなかったのに』
「Aもなかなかだったもんね」
そう言って笑った東海林さんに更に落ち込んでしまった。
「策に乗ってしまいましたね」
「すいませんでした」
『…すみません』
「いえ仕方ありません。
相手は白い者も黒くする烏田検事です」
「そんな異名が」
「来たよカラス」
足音とともに近付いてきたのは真っ黒い姿。
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もっち〜 - 更新待ち遠しいよー！まってますね！ (2018年2月4日 23時) (
レス) id: ba5f1a7f46 (このIDを非表示/違反報告)
asamilk(プロフ) - このドラマの小説いろいろ読んでますが、佐伯さんの描くヒロインちゃんがいちばん好きです^ ^ (2018年2月4日 22時) (レス) id: dc820a982e (このIDを非表示/違反報告)
Ｎａｋｏ＊ - 窪田くーん！ (2018年2月4日 16時) (レス) id: 70ebcf406e (このIDを非表示/違反報告)
ゆりえ(プロフ) - 更新楽しみにしています (2018年2月2日 22時) (レス) id: ea0b2870a8 (このIDを非表示/違反報告)
若菜 - 続編楽しみにしてました！更新頑張って下さい。 (2018年1月27日 8時) (レス) id: 353a3fa0bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐伯
| 作成日時：2018年1月26日 23時
