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「背骨の傷をよく見てください、
上が平面です。
断面がカタカナのレの形。
これは一般的な包丁の断面で右利き用です」
「右利き用？」
「ですが被害者は左利きです」
被害者は亡くなった時右手首に腕時計をしていた。
ブログに掲載されていた写真も、
すべて左手に包丁がある。
これは左利きだった何よりの証拠。
『もし左利き用だったら、
平面が下なはず…』
「そう。
CT画像ではよく分からなかったものが3DCGだとよく分かる。
便利な時代ですねー。
判決前に気付けて本当に良かったです」
「ここまで準備するのにどれだけかかってると思ってんだ、
半年だぞ？」
『…は？』
その時真っ黒な服を着た裁判官が「烏田検事」と声をかけた。
それに対して頭を下げる検事さん。
「やれやれですね」
「証人の人選を誤りました」
そんな大人達のやりとりに怒りがこみ上げる。
────────────
『…とかそんなこと言ってんだよ！
ありえなくない！？
被告人が無罪でも有罪でも、
最後に頼れるのは裁判所だけなのに』
「そ、そうですね」
そんなことを久部くんに愚痴っていると「なんですって！？」という所長の大きな声が私たちの会話を遮った。
「ですから、
弁護側の証人として裁判に出ることになってしまいました」
「信じがたいバカだな」
今回に限っては、中堂先生の言うことも間違っていない気がする。
「検察側の証人で出た人が次の公判で弁護側の証人なんて聞いたことないよ！？」
「仕方なかったんです、
なりゆきで」
桜小路要一さんは妻を殺した覚えがないと言っているらしい。
血まみれの妻を見て夢を見たんだと思い込んだんだとか。
『覚えがないのに殺害を認めるだなんて』
「気が弱いが故の悲劇だったんです」
「弱すぎるでしょー」
「それで何で三澄さんが？
他の法医学者に頼もうよ」
「この状況で引き受ける奴はいませんよ」
『…ですね、』
淡々と語る中堂先生に反論もできない。
「弁護側につく法医学者を見つけるのはただでさえ難しいそうです。
お仲間の鑑定にケチをつけることになるし、
警察や検察を敵に回すことになる」
「敵に回さないでくれる？」
「UDIラボは中立公正な機関ですよね」
「理念はそうですけど」
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もっち〜 - 更新待ち遠しいよー！まってますね！ (2018年2月4日 23時) (
レス) id: ba5f1a7f46 (このIDを非表示/違反報告)
asamilk(プロフ) - このドラマの小説いろいろ読んでますが、佐伯さんの描くヒロインちゃんがいちばん好きです^ ^ (2018年2月4日 22時) (レス) id: dc820a982e (このIDを非表示/違反報告)
Ｎａｋｏ＊ - 窪田くーん！ (2018年2月4日 16時) (レス) id: 70ebcf406e (このIDを非表示/違反報告)
ゆりえ(プロフ) - 更新楽しみにしています (2018年2月2日 22時) (レス) id: ea0b2870a8 (このIDを非表示/違反報告)
若菜 - 続編楽しみにしてました！更新頑張って下さい。 (2018年1月27日 8時) (レス) id: 353a3fa0bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐伯
| 作成日時：2018年1月26日 23時
