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《 黛 side 》
『あ、
中堂先生どこにいたんですか』
探しましたよ、
と告げた時目的の人の手に一枚の紙があることに気づいた。
「ちょっ、」
何故か慌てたように中堂先生を止める久部くんの抵抗虚しく、
徐々に近付いてくる。
「事実は明々白々じゃなかったのか」
手渡された紙を見ると何かの記事のようなものだった。
「ヒステリー女法医学者。
格好の餌だな。
黛も守ろうとして余計に場を荒らすなんて、
あまりにもバカすぎる」
『言わないで下さい分かってますから』
その中堂先生の声とともにその文字を目で追った。
「そちらの訴訟はどうなんです？
坂本さんの代理人と会ったんですよね」
「あーいや訳が分からなかった」
『──── それがさ』
────────────────
「坂本さんは中堂さんの辞職を望んでいます」
「無理だな」
「中堂さん、
まず…」
椅子から立ち上がろうとする中堂先生を必死に止める。
『あのーそれで、
もし辞職しなかった場合は？』
「和解を拒否するのであれば、
精神的苦痛に対する慰謝料と心からの謝罪を
裁判で認めていただきますのでそのおつもりで」
「何の謝罪だ？」
「はい？」
「何一つ心当たりがない」
呆れたように中堂先生を見る弁護士さんの顔がどんどん引きつっていく。
──── そうだ、こういう人だった。
『すみません、
こういう人なんです』
「こういう人ってどういうことだ」
────────────────
「パワハラで訴えられていること分かってます？」
ミコトの言う通りだ。
でもこの人は何の悪気もないんだ。
口から放つ一言一言に。
「何をもってパワハラなんだ」
「今まで検査技師の人たち辞めさせてますよね？」
「あいつらが勝手に辞めた。
俺は何もしてない。
現に黛はこうしてずっとここにいる」
「あの、
Aが何も思わずに何の努力もせずにここに居続けてるって思ってるんですか？」
『いや大丈夫だからミコト』
「どういう意味だ」
ドスンという音とともに中堂先生がソファーに腰を下ろす。
「あなたのパワハラのアフターケアをどれだけAがやって来たか」
『それも仕事ですし、
大したことないですから、ね！』
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もっち〜 - 更新待ち遠しいよー！まってますね！ (2018年2月4日 23時) (
レス) id: ba5f1a7f46 (このIDを非表示/違反報告)
asamilk(プロフ) - このドラマの小説いろいろ読んでますが、佐伯さんの描くヒロインちゃんがいちばん好きです^ ^ (2018年2月4日 22時) (レス) id: dc820a982e (このIDを非表示/違反報告)
Ｎａｋｏ＊ - 窪田くーん！ (2018年2月4日 16時) (レス) id: 70ebcf406e (このIDを非表示/違反報告)
ゆりえ(プロフ) - 更新楽しみにしています (2018年2月2日 22時) (レス) id: ea0b2870a8 (このIDを非表示/違反報告)
若菜 - 続編楽しみにしてました！更新頑張って下さい。 (2018年1月27日 8時) (レス) id: 353a3fa0bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐伯
| 作成日時：2018年1月26日 23時
