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第３話
「せーの」
その声で必死に携帯を振るミコトと久部くんに眉を寄せた。
『何やってんのあれ』
「ミコトがスマホにしたんだって」
『へえ、ようやくねー』
「はい来ました。
これで登録完了です」
「便利な時代だねー」
「はっ、
おばあちゃんか！」
「Aもやろう」
『ふふ、
うんいいよ』
嬉しそうな顔をしたミコトが携帯を差し出してくる。
私も一緒に携帯を振ると現れる美澄ミコトの文字。
「えっ、
何の騒ぎ？」
「連絡先の交換です。
美澄さんがスマホデビューして」
「っ、あ！
携帯！
本当３人とも無事でよかったよ」
────────────
「肩捕まっといてください」
────────────
そう言った久部くんが何故か頭から離れなくて。
何を気にしてるんだろう、私は。
「えー楽しそうな所すいません。
美澄さんにお願いがあるんですけど」
「はい！」
「この事件知ってます？
半年前にうちで解剖したご遺体なんですけど」
「ああ！主婦ブロガー殺人事件」
「あの…何ですかその事件」
隣にいた久部くんが声を掛けてくる。
『桜小路しずくっていう主婦ブロガーがねレシピ本を出したりして結構人気だったらしいんだけど、
ある日自宅のリビングで刺殺体で発見されたの。
逮捕されたのはしずくの夫の桜小路要一さん。
しずくさんに日常的に罵られたり無職であることを馬鹿にされてたみたいなの。
積もった不満が殺害の動機なんじゃないのかって」
「殺すくらいなら別れればいいのに」
「それよ！」
『…でもそれが別れられないんだよね』
殺人事件の半数以上は親子や兄弟、夫婦などの親族間でのもの。
だからこそ、ややこしいものでもあって。
実際に近くで体験している私だからこそどうしても許せない。
「この事件の裁判があるんですけどね、
検察側の証人として出廷してもらいたいんです」
「私に？」
「解剖した先生はうちを辞めたあと引退されて、
今は鹿児島の老人ホームです。
で、代理の証人を出さなきゃならない」
確かいたなあ、おじいちゃんみたいな先生。
「でしたら中堂さんの方がいいと思います。
実は私、裁判に出たことないんです。
大学ではいつも教授が出ていて、
中堂さんの方が慣れてるだろうし」
「代理証人なんて死んでもやるか」
ソファーで何かを磨いていた中堂先生が口を挟む。
──── 確かに、見たことないかも。
中堂先生が証人をしてる所。
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もっち〜 - 更新待ち遠しいよー！まってますね！ (2018年2月4日 23時) (
レス) id: ba5f1a7f46 (このIDを非表示/違反報告)
asamilk(プロフ) - このドラマの小説いろいろ読んでますが、佐伯さんの描くヒロインちゃんがいちばん好きです^ ^ (2018年2月4日 22時) (レス) id: dc820a982e (このIDを非表示/違反報告)
Ｎａｋｏ＊ - 窪田くーん！ (2018年2月4日 16時) (レス) id: 70ebcf406e (このIDを非表示/違反報告)
ゆりえ(プロフ) - 更新楽しみにしています (2018年2月2日 22時) (レス) id: ea0b2870a8 (このIDを非表示/違反報告)
若菜 - 続編楽しみにしてました！更新頑張って下さい。 (2018年1月27日 8時) (レス) id: 353a3fa0bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐伯
| 作成日時：2018年1月26日 23時
