第76話 ページ27
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剛人が監督に自分を出す様説得している時、聞き慣れなり少年の声がした。一同は驚き、声のする方に視線を向ける。そして、その人物を認識すると喜びの声を上げた。
「おお！野坂！！」
想像をしていなかった彼の登場に喜びを隠せない彼らとは対照的に、一星はAの横で顔をしかめた。Aはそっと彼の耳元に顔を近づけると、「あの人、面倒くさいよ」と静かに言った。
野坂は神門杏奈からキャプテンマークを受け取り袖につけると、ベンチから離れたところにいる2人の男女の方に目をやった。少年の方は、警戒心溢れる顔でこちらを見ており、少女の方は穏やかな笑みを浮かべている。
野坂は暫く彼らを見ていたが、前に向き直ると皆と共にグラウンドへと駆けて行った。
彼の登場で、日本に良い風が吹く。恐らく、誰もがそう思っている事だろう。それを良く思わないのは、相手のウズベキスタンと一星、Aくらいだ。
「すみません野坂さん。2点も許してしまいました。」
「ああ、それくらいどうって事ないよ。」
そんな会話をしながら駆けていく野坂と西蔭の後ろを、一星が険しい表情で走っていた。
一方Aは、彼らの後ろ姿を見ながら小さく何かを言った。そしてその時の彼女の表情は、どこかホッとしている様にも見えた。
「…救世主の登場ね。」
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エル(プロフ) - 名無しのりんごさん» わあ、ありがとうございます！そう言ってもらえると励みになります^_^更新頑張りますのでこれからも宜しくお願いします！ (2019年12月23日 17時) (
レス) id: 399e3550ff (このIDを非表示/違反報告)
名無しのりんご - 面白いですね。綺麗な表現がたくさんあって素敵です。頑張ってください！ (2019年12月23日 1時) (レス) id: 694c2bbe46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニーナ | 作成日時：2019年11月16日 12時
