緑さんの恋の行方は…

甘フワすぎる時間《hkkt》萌様リクエスト ページ45

hk side

ツンデレ。

猫みたい。

世間からの俺の印象ってそんな感じだろう。猫嫌いなのに。

『ひーかーるーくーん！！』

いきなり抱きついてくる圭人。ちゃっかり恋人だったりしちゃう。可愛いな。

「あんまくっつくなよ。恥ずかしいじゃん。」

でも、ここは楽屋。ほかのメンバーだっている。

『そ、そんなぁ…けいと光くんと一緒にいたいのに。』

本気で嫌がられてるとでも思ったのか、眉毛を下げて瞳をうるうるさせている。こいつ動物に例えたら絶対に子犬だろうな…なんて考えが頭をよぎるけど言わないでおこう。

ふと周りを見てみると、圭人が泣き出しそうなことに気づいたメンバーが一斉にこっちを向いている。すげぇ怖いから、あんま見ないでほしいし、何よりこの子犬みたいな圭人を見られたくない。

「そんな可愛い顔を俺以外の男に見せんなよ。」

本当は思いっきり甘やかしたいのに、こんなセリフですら目を見ては言えない。

『え…それ、どういう意味？』

「…っ！だから！俺だけが知ってればいい顔メンバーの前ですんなよ！！」

いつの間にか恥ずかしさなんて消えていて、口から出てくるのは嫉妬と本音だけ。

「俺だけに甘やかされてればいいし、俺だけに甘えればいいじゃんか！！」

感情に任せている言葉の勢いは止まらない。

『ふふ。それ、けいとも一緒だよ？ほかの人が見れない光くんは、けいとだけのものにしたいもん。』

だから、もっと甘えさせて？と言って首を傾げる圭人は子犬なんかよりもずっと可愛い。

「いきなり大きな声出してごめんな。好きだよ圭人。」

そんな風に言われたら落ち着くしかない。

『良かったぁ〜！けいと嫌われちゃったかと思った。』

「俺がお前のことを嫌いになるなんてねーよ。ばーか。」

ツンツンした言葉を吐きながら圭人を抱き寄せてふわふわな髪の毛を撫でる。

・→←作者より《感謝とお詫び》

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す