18話 ページ18
『あの、呪術師は人手不足なんですよね?』
禪「そんな事してても大丈夫かって言いたいのか?…今は冬の終わりから春までの人間の陰気が、初夏にドカッと呪いとなって現れる。繁忙期ってやつだ
年中忙しいって時もあるが、ボチボチ落ち着いてくると思うぜ」
『そうなんですね』
釘「へぇ〜」
禪「で、やるだろ?仲間が死んだんだもんな」
禪院の問いに3人は口を揃えて"やる"と答える。強さに飢えている3人。強くなる為なら何だってする。そう心に決めた3人は再び前に進み始める。
『…お、重い、これは、効く…』
狗「高菜」
こうして今、Aは狗巻をおんぶしてグラウンドを走り、釘崎は学ランのままパンダに投げられている。遅れてやって来た伏黒は、何やってるんすか?と禪院に聞いた。
禪「一方は受身の練習。一方は体力強化。Aの上には最終的にアレに乗ってもらう」
そう言い指を指す先にはパンダが…だが伏黒はAがおんぶする最終目的とか全く興味がなく、ただ単に狗巻という"男"が乗っているのを気に食わないでいた。
伏「上に乗るの狗巻先輩じゃなくちゃいけないんですか?狗巻先輩位の重さなら、俺の式神でも足ります。なんなら俺でも」
禪「ふーん。お前も相当拗らせてんだな(笑)まずは私から一本取れ。話はそれからだ」
こうして其々のしごきは始まった。
『絶対筋肉痛…』
対して自分と変わらない身長とはいえ、人ましてや男子を担いで走るとなると、毎日ランニングしているAでさえ死ぬ程キツい。そしてやっとの休憩。この隙に釘崎は原宿にジャージを調達しに行った。
禪「呪力を使えば簡単だろうが、絶対使うなよ。お前は校内で呪力呪術暫く禁止。アラートなるようにとなってるから。キツいけど、筋力と体力を同時につけれるから手っ取り早いんだ」
『うぅ…頑張ります』
狗「ツナマヨ」
『っ!ありがとうございます』
狗巻はAにドリンクを差し出す。お握りの具しか語彙がない狗巻だが、少しはAと意思疎通が出来るようになって来たようだ。
伏「明日から俺が龍ヶ崎の上に乗ります」
禪「バカ言え、私から1本も取ってねぇだろ。自分のやる事やんねーといつまで経ってもAに触れられないぞ〜」
『…?』
伏「…ッチ。でも別に、結構触れ合ってるんで」
そう言ってAの肩を組む伏黒。そんなに仲悪く見えます?と言うAに他の皆はため息を溢す。
禪「…ま、精々頑張れよ」
伏「うす…」
587人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かえさ | 作成日時:2020年12月14日 11時